日々何げなく使っているオフィス家具だが、実はその時期の「トレンド」がある。
オフィス用品を扱うアスクルでは、季節ごとのトレンドをおさえたカタログを発行している。最新版の春夏号で紹介しているオフィス用品のテーマは「LIVE & WORK STYLE」。「集中」「リラックス」「アクティブ」の3つのキーワードを元に、職場にぬくもりや落ち着き、楽しさの要素を取り入れることをおすすめしている。
ということで、1,200ページ以上ある「アスクルカタログ」の家具のページ編集に携わったファーニチャー事業本部の平井清隆さんに「春夏オフィス用品のトレンド」を聞いてきた。
ちょっとした集中スペースづくり
まずは第1のキーワード「集中」について。昨今、コミュニケーションの活性化を目指し、フリーアドレスやオープンスタイルを採用するオフィスが増加しているそう。
こうした状況をうけ人気を集めているのが、「独立した環境」を作り出すオフィス家具。完全な個室でなくても、簡単な"つい立て"があるだけで集中力は格段に上がるのだという。アスクルでも壁付きのパネルソファは売れ筋商品。実際に座ってみると、両脇からの視線はほとんど感じない。確かに集中力が高まりそうなアイテムだ。
家具とソファとテーブルが一体化したファミレスっぽい家具は、座ってみると隣との距離が近い。半個室のようなスタイルのため、会議室などの広い場所でミーティングをするより、深い話ができるのだという。
職場にもくつろぎの要素を
第2のキーワードは「リラックス」。家庭で使えるようなデザインのアイテムをオフィス家具として使用する企業が増えている。アスクルでも、おしゃれなインテリアショップにありそうなフェイクレザーのソファを取り扱っている。
カラフルなコーディネートも、リラックス感を高める上では重要だ。ビタミンカラーやインテリアグリーン、木目調を取り入れることで、柔らかな雰囲気を作ることができる。仕事や商談の緊張感をほぐし、和やかなムードを演出してくれそう。
動きを作るアイテムを投入
第3のキーワードは動きのある空間を作ることで、社員同士の交流を促す「アクティブ」。例えば写真の円形ソファは、角がないため座れる人数が普通の人数よりも多い。大人数でワイワイと話し合いをしたいときにぴったり。
組み合わせ方を工夫すれば、コロシアム型にも波型にもなる。オフィスのスペースに合わせ、数を増やしても良いだろう。もちろん、単体での使用も可能。
最近はオフィスにカフェエリアを設ける企業も増えている。コーヒー片手に気軽なやりとりをすることで、交流や新しいアイディアが誕生するからだ。他にもホワイトボード付きの家具など、ちょっと工夫されたアイテムにも注目したい。
以上がアスクルで紹介してもらった、春夏トレンドのオフィス家具だ。「デスク周りが代わり映えしない…」「ちょっと飽きてきたかも…」と感じている人は、トレンドに注目してみてはいかがだろうか。全部を採用することは難しくても、「リラックスできそうなビタミンカラーの小物」などを取り入れるだけで、仕事の気分が上がるかもしれない。