コクヨグループのコクヨエンジニアリング&テクノロジーは3月20日~29日に、全国のオフィスなどで働く351人を対象に「オフィスの音環境」に関する調査を実施した。
まず、社内会議中に隣の部屋や自室の会話漏れが気になるか尋ねたところ、117名が「気になる」と回答した。その117名に、社内会議中に会話漏れが気になることで、会議への集中力は変わるか聞くと、62.4%が「変わる、集中できなくなる」と答えた。
次に、社外会議中に隣の部屋や自室の会話漏れが気になるかという問いでは、75名が「気になる」と回答した。社外会議(商談や応接)中に会話漏れが気になることで、商談を安心して行えるか尋ねると61.3%が「行えない」と答えている。
社内会議でどのような内容の会話をするときに、会話漏れが気になるか尋ねたところ、「機密事項」「個人情報」という回答が6割を超えた。社外会議(商談や応接)についても同様の質問をすると、69.3%が「機密事項」と回答している。
役職別で見ると「役員」は87.5%、「部長クラス」は85.7%が「社外会議中に隣の部屋や自室の会話漏れが気になる」と回答した。役員・部長クラスは、その部下にあたる「一般社員」「主任・係長クラス」「課長クラス」よりも会話漏れに敏感なことがわかった。
会議は応接・会議室(天井まで壁で仕切られている部屋)といった個室で行われていることが7割近くだった。そこで会話漏れ対策をしているか尋ねると、90.3%が「ない」と回答しており、対策を行っているのは1割にも満たなかった。
会議室に必要な要素について尋ねたところ、会議や商談を円滑に進めるための「備品関係」や、雰囲気に合った「デザイン・レイアウト」を優先する人が多いことがわかった。遮音性能(会話漏れ対策)の優先順位は3番目と低いため、オフィスでは対策がされていないことが多いようだ。