マツダは10日、三菱化学と共同で、自動車の内装意匠部品の他に外装意匠部品としても使用可能なバイオエンジニアリングプラスチック(バイオエンプラ)を開発したと発表した。新型「ロードスター」(2015年発売予定)の内装意匠部品に同材料が採用される。

マツダ新型「ロードスター」に新開発のバイオエンプラが採用される

バイオエンプラは植物由来原料使用による石油資源の使用量削減やCO2排出量の抑制、無塗装によるVOC(揮発性有機化合物)の削減など、環境負荷の低減に貢献するマテリアル。マツダはバイオマス領域での技術開発に積極的に取り組み、これまでに植物由来の材料「マツダバイオテックマテリアル」として、自動車内装部品用バイオプラスチックの開発や、植物由来100%の繊維からなる自動車用シート表皮の開発に成功している。

今回、成形性が良く、耐久性の高いバイオプラスチック母材の開発をベースに、各種の添加剤、着色剤の混合による材料組成の最適化(特許出願中)、成形時における金型仕様の最適化などに取り組むことで、自動車の内装意匠部品だけでなく、外装意匠部品にも使用可能な材料の開発に成功。従来材料(塗装を施したABS樹脂など)と同様の耐久性を兼ね備えながら、従来塗装品を超える質感(深みのある色合いや鏡面のような平滑感)を実現している。

マツダ車で初めて同材料を採用するのは、2015年からグローバルに発売予定の新型「ロードスター」。その後順次、量産車の外装意匠部品にも採用される予定だ。なお、このバイオエンプラを採用した「マツダバイオテックマテリアル」試作部品を、東京ビッグサイトで12月11~13日に開催される環境展示会「エコプロダクツ 2014」に出展する。