フェラーリはアブダビで開催されている同社のイベント「フィナーリ・モンディアーリ」にて、サーキット専用モデル「FXX-K」を発表した。「ラ・フェラーリ」をベースに、サーキットでのパフォーマンスを最大化させることを目的に開発された。
フェラーリは2005年、「エンツォ・フェラーリ」をベースにしたサーキット専用モデル「FXX」を発表しており、今回発表された「FXX-K」も同様のコンセプトで開発された。ベースをハイブリッドモデルの「ラ・フェラーリ」とすることで、パフォーマンスは大幅に進化。「K」のネーミングはエネルギー回生システム「KERS」に由来する。
ハイブリッドシステムの総合出力は1,050PSを誇る。内訳はV12エンジンが860PS、電気モーターが190PS。最大トルクは900Nmを超える。サーキット専用モデルだが、レースへの出場を前提としていないため、レギュレーションによる制約がなく、あらゆる面で妥協を排し、技術革新のみを追求して開発されたという。
車体全域で機能するアクティブ / パッシブ双方のエアロダイナミクスを統合。フェラーリが3年連続世界タイトルを獲得している世界耐久選手権GTカテゴリー車両の開発で培ったエアロダイナミクス・バランス・コンセプトを導入した結果、速度200km/h時で540kgというダウンフォース値を達成した。
タイヤは縦方向、横方向、そして回転方向の加速度センサーおよび温度センサー、空気圧センサーを組み込んだピレリ・スリックタイヤを採用。これらのセンサー導入により、タイヤと路面との相互関係を正確に分析することが可能となり、トラクションコントロール・システムが最高の性能を発揮するためのより精密なデータを得られるようになったという。