ダイハツ工業は29日、新型軽乗用車の技術概要を発表した。昨年の東京モーターショーに出展したコンセプトカー「DECA DECA(デカデカ)」をベースに開発を進めており、今年11月発表予定としている。

昨年の東京モーターショーに出展されたコンセプトカー「デカデカ」

同社が開発中の新型軽乗用車は、日常使いやレジャーなどさまざまな用途に対応する新ジャンルのクルマに。おもな新技術として、軽最大の室内空間「ウルトラスペース」、見晴らしの良さを実現した「ファインビジョン」、安心・安全の基本性能「ファン&リラックスドライブコンセプト」、使い勝手の良い荷室「ミラクルラゲージ」を採用している。

「ウルトラスペース」は、全高1,835mmの車体に、大人4人がゆったりと乗車できる室内高1,455mmを実現。窮屈さを感じずに車内で着替えが行えるという。また、地上からドア開口高までを1,700mmとして、子供はかがむことなく、成人や高齢者は腰を曲げない楽な姿勢で乗り込むことが可能となっている。

「ファインビジョン」は、身長170cmの場合に運転席での目線の高さを1,387mmとして、座ってわかる見晴らしの良さを実現。遠くまで見通せることで、ドライバーが多くの情報をキャッチできるほか、高速走行時も安心して運転できるよう、「車内での包まれ感」を考慮したベルトラインの高さを設定している。

「ウルトラスペース」

「ファインビジョン」

「ミラクルラゲージ」

「ファン&リラックスドライブコンセプト」は、全高1,835mmを実現すべく、サスペンションやボディ構造を進化させ、高さを感じさせない操縦安定性や乗り心地の良さを実現させた。高い静粛性の確保、直進安定性を高める空力フィンの採用、軽量化による重心高の抑制なども行われている。

「ミラクルラゲージ」は、350ccビール缶24本のビール箱が2箱積載できる約90リットルの大容量ラゲージアンダートランクを設定。ベビーカーを縦にして積むことができ、長尺物の積載にも対応する。その他、荷室側からリヤシートのスライド操作が可能なレバーの設定、撥水加工のファブリックシートの採用、助手席側に6.6リットルの大型インパネトレイを設定するなど、使い勝手の向上が図られている。

なお、ダイハツは新型軽乗用車特設ウェブサイトを開設し、10月1日から一部情報を解禁するとしている。