スウェーデン発のホームファニシングメーカー イケア・ジャパンは8月28日、「2015年度のビジネス施策についての説明会」を実施した。
代表取締役社長 ピーター・リスト氏が発表した2015年のテーマは「今日をステキに始める場所」。毎日誰もが必ず使うベッドルームとバスルームに重点を置き、約1,500点の新商品と15タイプの限定コレクションを発売する予定だ。
会場となった豊洲のMAGIC BEACHには、同社製品でコーディネートされたベッドルームやバスルームも展示された。本レポートでは、会場内のインテリアコーディネート実例と、イケア・ジャパン インテリアデザインマネージャー 竹川倫恵子さんに教えていただいた快適なベッドルームのコツを紹介しよう。
自分に合ったマットレスにファブリックで変化を
-2015年はベッドルームに注力するそうですが、イケアが提案する「快適なベッドルーム作り」のコツを教えてください!
竹川さん「ベッドルームは、機能的で寝やすいベッドを用意するというのが大前提です。日本は布団の文化があるので、硬いマットレスが好きな人が多いと思うんです。しかしながら、実際寝てみるとそうでもないこともあるんですね。そこで去年はお客様の身長や睡眠のスタイルにあったものを選ぶということを提案しました」
竹川さん「ただ、ベッドルームは機能だけを重視してしまうと、殺風景になってしまうんです。それだとつまらないので、その方の過ごしやすい環境を作るということをおすすめしています。例えば好きな柄のファブリックをポイントに使ってみるのもいいですね。今回の展示もそういった個性を強めに出しています。自分の好みに正直な色や雰囲気のアイテムを選ぶと、部屋づくりもうまく行きますよ」
-イケアのベッドカバーは柄の種類が豊富ですよね
竹川さん「柄だけじゃなくて、素材にこだわるのも楽しいですよ。例えばリネンが好きな人とか、綿じゃなきゃ嫌とか好みがありますよね。イケアではいろいろなテイストのカバーを取りそろえているので、それを選ぶところから始めるのも良いですね」
-他にはありますか?
竹川さん「あとはやはり『片付ける』こと。収納スペースの確保はすごく大事です。ビルトインクローゼットなど、ある程度大きな収納を用意するのが1番ですね。しまえる場所をきちんと用意してあげて、それ以外のスペースでインテリアを楽しむのがベストです」
日本の寝室をオシャレにするためには……?
-どうすれば寝室を素敵な空間にできるんでしょうか?
竹川さん「みなさん寝室には強い希望があって、ホテルライクなベッドルームを作りたいという人がすごく多いんですよ」
-ホテルみたいなインテリア、憧れます
竹川さん「ですよね(笑)。ホテルライクなインテリアで最も重要なのは『Clean & Tidy』、つまりシンプルできれいに整っていること。でもそれだけではないんです。片付いていることは大前提で、そこにリラックスの要素を入れることが大切なんですよ」
-リラックスの要素とは?
竹川さん「例えば小さいアームチェアやドレッサーなどです。ホテルにもよく置いてありますよね? 寝室は完全に整っているのではなく、少しの安らぎが必要なんです。寝る道具だけを置くんじゃなくて、ちょっとしたプラスアルファの要素を取り入れること。それでホテルのようにおしゃれな部屋にすることができます」
-寝室にドレッサーを置くと部屋が狭く感じませんか?
竹川さん「日本の寝室は『狭い』というイメージがあるんですけど、実際は6~8畳が一般的なんです。案外広いので、十分インテリアを楽しめると思いますよ。例えば細めのテーブルをドレッサーとして使ってもいいですね」
イケアの展示、おいくらで再現できる?
-ちなみにこちらのお部屋を再現するには、予算はどのくらい必要でしょうか?
竹川さん「大体10万円前後ですね。このセットは中間ぐらいの価格帯のアイテムで作っています。例えばこれはソファーベッドなので、このお値段でソファーもベッドもある部屋にすることができるんです。デスクもテーブルトップとバーを組み合わせるシンプルなものを選んでいます。あとはこの雰囲気にあったファブリックを合わせてみました」
インテリアのヒントがたくさん詰まった今回の展示。イケアでは8月29日より商品を紹介した「IKEA カタログ 2015」を配布している。また、「IKEAカタログ」アプリでは、部屋に家具を置いた様子をシミュレーションできるコンテンツもある。みなさんもイケアカタログを手に快適な部屋づくりに挑戦してみてはいかがだろう。