受験料支払いやネット出願サービスを提供するオプト・ジャパンはこのほど、2014年度大学入試の志願者・保護者を対象とした、「大学受験志望校選定に関するアンケート」を実施、結果を公表した。
同調査は2013年12月26日~2014年2月16日、同社が提供する「E-支払いサービス」利用者(志願者・保護者)を対象に、同サイト内で受験料支払い手続き完了後、任意回答で実施。有効回答数は、志願者1,305名、保護者1,733名、合計3,038名だった。
受験大学数は、8割以上が「3校以上」に
受験大学数は、全体では「5校以上」が46.0%、「4校」が20.8%、「3校」が19.1%となり、8割以上の志願者が3校以上受験していることがわかった。
地方別でみると、半数以上が「5校以上」と回答したのは関東のみ(55.9%)で、地方によって受験校数に差が出た。
同社が2011年に実施した「大学受験料決済サービスに関する調査」では、「5校以上」が24.3%、「4校」が11.2%、「3校」が14.8%という結果。調査方法・対象が異なるものの、3年前の調査より受験校数が増えている傾向がみられるという。同社は「2015年度入試からは新学習指導要領に基づく入試に移行されるため、「現役合格したい」「浪人できない」と考える志願者が多く、"かけ込み"での出願・併願が、受験校数増に起因しているのではないか」と分析している。
「第1志望校の決め手」は、「教育内容の充実」や「設備・雰囲気」
「第1志望校の決め手」は、志願者、保護者ともに、1位「教育内容が充実している」、2位「学校の設備・雰囲気がよい」、3位「知名度が高い」だった。
志願者と保護者でもっとも差が大きかったのは、「ブランドへの憧れ」。志願者が31.7%なのに対して保護者は18.5%にとどまり、志願者は保護者に比べ、大学へのブランド意識が高いことがうかがえる。 その一方で、「知名度が高い」は志願者が43.8%、保護者が47.1%となった。
上位3項目は、2013年度のアンケート結果と同様だった。2013年度では「就職実績・サポートがよい」が4位だったが、2014年度では5位となった。
「志望校の選定」、親の関与は6割以上に
「志望校の選定について、どの程度関与しましたか?(単数回答)」との問いでは、男性保護者(父親)、女性保護者(母親)ともに、「志願者の意向を中心に一緒に選定した」が6割以上(男性保護者64.1%、女性保護者62.5%)となった。
保護者、志願者の性別ごとの組み合わせでみると、女子志願者においては男性保護者、女性保護者ともに志望校選定に関与している傾向にある。その一方で、女性保護者×男子志願者の組み合わせでは、「関与していない」が9.0%、「助言を求められたときに応える程度」が34.1%となり、女性保護者×女子志願者よりも関与する割合が低い結果となった。
2013年度のアンケート結果でも「志願者の意向を中心に一緒に選定した」が6割以上で、志望校選定における親の関与の度合いは、あまり変化がないことがわかった。近年の大学進学においては、多数の保護者が志願者(子ども)の進学先について、積極的に関与していることがうかがえる。