日清オイリオグループはこのほど、「第2回乳幼児の食物アレルギー・食事づくりに関する実態調査」の結果を発表した。同調査は神奈川県立こども医療センター母子保健局長 アレルギー科部長の栗原和幸氏監修のもと、2013年12月20日~23日にインターネット上で実施。全国の食物アレルギー疾患と診断されている0歳~5歳までの乳幼児の母親100名から回答を得た。
約6割が保育園や幼稚園での食物アレルギーの対応に変化を感じている
「1年前と比べて、保育園や幼稚園での食物アレルギーの対応に変化があったか」を聞いたところ、「以前と変わらない」と答えた母親は約4割で、残りの約6割は「対応に変化があった」と感じていることがわかった。
「どのような変化を感じたか」については、「除去食を提供してくれるようになった」「メニューなど詳細な情報を提供してくれるようになった」に回答が集まり、食物アレルギーの増加など社会的な背景から、保育園・幼稚園における食物アレルギーの対応が充実してきていることが示唆された。
約9割の母親が、普段の食事作りで工夫をしている
「子どもの食事で実践していること」を聞いたところ、約9割の母親が何かしらの工夫をしていることが分かった。回答の1位と2位には「アレルギー症状を引き起こさない食事づくり」があがり、3位は「偏らないようバランスの良い食事になるよう心がける」となった。
また、「食物アレルギーを持っていることで、我慢をさせていると思うことはあるか」と聞いたところ、「とても我慢させていると思う」との回答は5%にとどまったことからも、母親が食物アレルギーを持つ子どもの食事づくりで、食事の質を高め、豊かな食生活になるよう配慮している様子がうかがえた。
食物アレルギーの情報入手機会は十分とはいえない可能性
"飲食店のアレルギー表示"や "アナフィラキシーへの対応"など、食物アレルギーに関する9つの項目について「情報入手機会が十分であると思うか」を聞いたところ、「十分である」との回答はいずれも30%未満だった。
また、自治体や患者会等が主催する勉強会や料理講習会について7割以上が「認知していない」ことからも、情報入手機会が十分であるとは言えない可能性が示唆された。
3人に1人が、食物アレルギーと診断後、医療機関を受診せず
医療機関への受診については、「一度診断を受けた後は受診していない」が34%という結果だった。これを受け、一度診断を受けた後は受診していないという人に、「定期的に受診していない理由」を聞いたところ、「症状が出ていないから」「症状がひどくないから」に回答が集まった。
詳細は「日清オイリオグループのニュースリリース」で確認できる。