ナイキジャパン主催の高校生を対象にしたトレーニングイベントが12月25日、都内で開催。インテルの長友佑都選手とヘルタ・ベルリンの細貝萌選手がコーチ役として参加した。長友選手は来年1月からACミランに加わる本田圭佑選手に対し、強烈な"口撃"をした。
「圭佑の弱点を知っている」
12月22日のセリエA第17節、対ACミラン戦の「ミラノダービー」の後半終盤から、キャプテンマークを巻いた長友選手。伝統の一戦での名誉ある大役に「ミラノダービーでキャプテンマークを巻けたことには感動した。チームメートには感謝したい」と感慨深げに話した。
今や日本だけではなく、世界でも認められたサイドバックも神聖視するミラノダービー。来年からは先日にACミランの移籍が決まり、「(世界一になるという)目標や夢も一緒で、お互い切磋琢磨(せっさたくま)しながらやってきた」(長友選手)という本田選手がその一戦に加わることになる。そのことについてどう思うか問われると、こう話した。
「圭佑の弱点も俺は知っている。ミラノダービーがあるからここでは言わないけれど。そこ(弱点)をいかにダービーで試合のときにつけるか。あとは、圭佑にあって僕にはないもの、僕にあって圭佑にないもの、そこの勝負になってくると思う。僕だったら走力が武器なので、アイツを置き去りにする」。
二人の対決は、早ければ来年5月4日に実現する。本田選手に対して"宣戦布告"をした上で「そういう試合ができれば、いいゲームができれば最高だと思う」とした。
メンタル面の重要性を助言
この日は都内サッカークラブに所属する高校生たちを相手に、スピードやアジリティ(俊敏性)などのメニューを指導。「脳と体のバランスが大事。無駄な力を抜いてリラックスして」などと、笑顔で練習中に声を張り上げる場面も見られた。
指導後は高校生たちに「(自分が)大事にしているのはメンタルの部分。数々の能力のある選手が(インテルに)きているんだけど、誰がピッチに立っているかといったら、結局メンタルの強い選手がピッチに立てる。弱い自分にどれだけ打ち勝てて、コントロールできるか。敵は己にある」とメッセージを送った。
来年は「想像を超える自分」へ
来年6月にはブラジルワールドカップが控える。年明けからすぐにリーグ戦が再開される一方で、6月までにパフォーマンスを最大限に発揮できるように調整もしていかなければならない。
長友選手は「自分自身のレベルという意味で、想像を超える自分になるにはもう半年しかない」と打ち明けた。ただ、すぐに「今年いろいろ経験させてもらっているので、来年は必ず自分の想像を超えるような活躍ができるのではないかと自信を持っている」と続け、来るべき大舞台を見据え、静かに闘志を燃やしていた。