ソフィア・コッポラが18日、第26回東京国際映画祭内で行われた映画『ブリングリング』の舞台挨拶に登場した。

映画『ブリングリング』の舞台挨拶に登場したソフィア・コッポラ

同作は、無軌道なティーンがパリス・ヒルトンやオーランド・ブルームといったハリウッドセレブの家に強盗を繰り返したというロサンゼルス・ハリウッドで実際に起こった事件がベースとなっている作品。『ロスト・イン・トランスレーション』(2004年)でアカデミー賞脚本賞、『SOMEWHERE』(2010年)でベネチア国際映画祭金獅子賞を獲得しているS・コッポラ監督の最新作となる。

白いブラウスに黒いパンツ姿で登場したS・コッポラは「今晩ここに来れて大変嬉しく思っています。そして初めて東京国際映画祭に参加できることを光栄に思っています」とあいさつ。昨日、自身も参加した東京国際映画祭のオープニングセレモニーについては「とてもエキサイティングだった」と振りかえり、特に「父と一緒にグリーンカーペットを歩けたこと、そして父とともに大勢の映画ファンの方と接することができたことをとても嬉しく思っています」と語った。

同作で題材にしている事件については「若者のカルチャーを象徴している事件」と表現し、「私の育った時代と今の時代がどれくらい違うのかということを伝えている出来事だと思ったし、そういう部分を描きたかった」とコメント。また、「私のなかのイメージが、この映画のなかの少女とエマ・ワトソンは違ったので、正直、彼女を起用するなんて考えてもいなかった」と明かした。しかし、「(E・ワトソンが)とてもこの役をやりたがっていて、(少女を演じるために)熱心にカリフォルニアの発音を学び、披露してくれた」と彼女の"変身ぶり"に感心し、起用を決めたという。

また、制作秘話として、同作の撮影をすべてロサンゼルスで行ったこと、劇中に出ているパリス・ヒルトンの豪邸は本物であること、映画に出ている少年少女のインタビューでの発言はすべてモデルとなった彼らがインタビューで実際に話したことであることなどを明かした。映画『ブリングリング』は12月14日より、渋谷シネクイントほか全国順次公開。