蛙に変えられた不心得者の末路は?

奈良県吉野町吉野山の修験道の本山「金峯山寺(きんぷせんじ)」で7月7日(日)、「蓮華会(れんげえ)・蛙飛び」が行われる。

蓮華会では、同寺の開祖である役行者(えんのぎょうじゃ)が産湯をつかったと伝えられる、大和高田市にある「弁天池」の蓮の花を本尊である蔵王権現に供える。

この蓮華会の一環として行われるのが「蛙飛び」と呼ばれる行事。山伏を侮辱し断崖絶壁の上に置き去りにされた男を、金峯山寺の高僧が「蛙」の姿にして救い出し、蔵王権現で人間に立ち返らせたという伝説を元に、その様子を再現している。

当日は、大青蛙を乗せた太鼓台が蔵王堂へ練り込み、法要の後、蛙飛びの作法が行う。最後は、導師の授戒によって蛙が人間の姿に戻るという。

金峯山寺とは?

金峯山寺は超人的能力を持つとされた7世紀の役行者(役小角)が開祖。本堂や、本堂北側の仁王門が国宝となっているほか、木造蔵王権現立像3躯、木造聖徳太子立像など多数の重要文化財があり、世界遺産、「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成要素の1つにも指定されている。