SBI証券は10日、「人民元建中国国債(既発)」の取扱いを、2011年5月16日から開始すると発表した。
同社はこれまで、ブラジルレアル建債券、南アフリカ・ランド建債券の販売など、グローバルな投資機会を求める個人投資家にさまざまな投資機会を提供してきた。中国市場についても、2005年10月に日本初となる「中国人民元-円連動社債」(愛称 : E*チャイナ)の売出を実施。また、2005年2月に外国為替保証金取引において人民元-円ペアを追加し、同年3月から中国株取引サービスを開始した。
中国は、2005年7月の通貨切り上げを契機に本格的な人民元改革に乗り出しており、2009年にはさらなる切り上げ、また香港市場での国債発行や外国企業の人民元建て債券発行が行われるようになるなど、規制緩和が進んでいる。
人民元の切り上げによる通貨高に期待が高まる中、人民元建ての投資商品のラインナップとして、SBI証券では今回、「人民元建中国国債(既発)」の取扱いを開始。香港市場で取引されている人民元建国債の既発債の格付はAA-(S&P)、Aa3(Moody's)となっている。
今回の「人民元建中国国債」の取扱い開始により、同社における外貨建既発債券の取扱い通貨数は11通貨となる。なお、「人民元の外貨決済サービスは現在準備中」(SBI証券)としている。