人々の興味をかき立てる時計を作ることにかけて、ゼニスは天才的だ。BASELWORLD 2011会場で発表された新作の数々もまた、そう思わせるにふさわしいものだった。
「エル・プリメロ クロノマスター オープン パワーリザーブ」は、「オープン」の名が語るように、ダイヤルに開けられた窓から、時を刻む心臓の駆動の様子がのぞく。搭載される自社製ムーブメント「エル・プリメロ4021P」は、一般的な機械式ムーブメントの1秒あたり8振動に対し、1秒あたり10振動を実現。研ぎすまされたダイヤルデザインによる美しい外観と精緻な調速機構の動きが、見る者を釘付けにする。
ケースは42mmの10気圧防水、SS製。ストラップはブラックアリゲーター。この仕様の予価は70万3,500円で、4月発売。その他のバリエーションとして、ケースは18Kピンクゴールド製、ストラップはブラウンアリゲーターも用意される(価格はバリーションごとに異なる)。
「エル・プリメロ ストラトス フライバック10」は、1997年、仏空軍のために開発された「レインボーフライバック」を原型とするモデル。
名前の「ストラトス」は成層圏を意味する。マニュファクチュールブランド・ゼニスがその正確性に絶大な自信を持つムーブメント「エル・プリメロ405B」と、フライバック機能を搭載。1つのプッシュボタンでクロノグラフ針をストップして瞬時にリセット、リスタートさせることが可能だ。
このクロノグラフ針は10秒で1回転。これは内蔵している「エル・プリメロ」の高い振動数(毎時3万6,000回)の1回ごとの振動(1/10秒)を可視化したもの。
ケースは45.5mmの10気圧防水、SS製。ストラップはブラックアリゲーター。この仕様の予価は64万500円で、4月発売。このほかバリエーションとして、SSケース+ブラック&メタルのアリゲーター、ブラックアルクロン製ケース+ブラックアリゲーター、ブラック&P.Gのアルクロン+ブラックアリゲーターも用意される(価格はバリーションごとに異なる)。
ゼニスでは、チーム「レッドブル・ストラトス」に所属するB.A.S.E.ジャンプの第一人者、フェリックス・バウムガートナー氏を「エル・プリメロ ストラトス フライバック10」のアンバサダーに迎えている。通常の飛行高度の4倍からパラシュート降下に挑戦するガートナー氏。落下速度が音速を超えるといわれる彼のプロジェクトには、十分な強度と高い精度を誇るタイムピースが不可欠だ。