ベル&ロスといえば、スクエアスタイルの「BR01」シリーズに代表されるミリタリーウォッチが代表的。戦闘機のダッシュボードメーターをそのまま取り外してセットしたようなリアルな質感と、強烈な存在感を放つファッション性、そして同社製品が実際に仏空軍に制式採用されているというバックボーンも大きな魅力となっている。

BASELWORLD 2011では、その「BR01」シリーズの新作も発表された。注目は伝説のスカルモチーフ「BR01エアボーンII」と、「BR01レッドレーダー」だ。

「BR01エアボーンII」。エージングされたテクスチャーが渋い!

「BR01エアボーンII」はその名の通り、米空軍空挺部隊をイメージしている。2008年に発売された「エアボーンI」に続くモデルで、999本の世界限定となる。

ちなみに「エアボーンI」は、500本の世界限定だったがあっという間に完売し、アメリカでは現在、定価の10倍以上のプレミアが付いているという伝説のモデル。今回の「エアボーンII」も、今年秋発売にも関わらず、すでに元売りレベルで在庫はゼロだという。

ムーブメントは「ETA2892」。ケースは46mm、ブラックPVD加工を施したSS製で100m防水。ストラップはユーズド仕様レザーとヘビーデューティーキャンバス。価格は59万8,500円。

「BR01レッドレーダー」は、映画やドラマの航空管制のシーンで目にする、あのレーダーがデザインモチーフ。LED光のグラデーションがスイープする様子をデザインした3枚のディスクで時間を表す、男心を刺激するアイテムだ。各ディスクの表示は外側から順に時針、分針、秒針。保護ガラス上には時分を表す目盛りが刻まれている。

赤色クリスタルガラスを使用した「BR01レッドレーダー」

42mm径のセラミックケースを持つ3針モデル「BR03ブルーセラミック」も発表された。価格は47万2,500円

ムーブメントは「ETA2892」、ケースは46mm、ブラックPVD加工を施したSS製で100m防水と、「BR01エアボーンII」同様。ただし、ストラップはラバーとヘビーデューティーキャンバスからのチョイスとなる。こちらも価格は59万8,500円で、今秋発売予定。世界限定999本。

「ビンテージ WW1」は、初めて空軍で腕時計を採用したフランス空軍のパイロットウォッチ風イメージも持つ

ベル&ロス一押しのメインモデルは、「ビンテージ WW1」。「WW1」は"Wrist Watch1"の略で「最初の腕時計」の意だが、じつは"World War I(第1次世界大戦)"の含みもあるという。ポケットウォッチ(懐中時計)からリストウォッチに移行した時期が、ちょうど第1次世界大戦期に当たるのだ。

「WW1」は秒ドットをなくしたシンプルなダイヤルやレトロなインデックスフォントなど、ポケットウォッチをそのまま腕時計にしたような雰囲気を重視している。シンプルなパワーリザーブ表示をはじめ、バーフックのようなラグの形状や、暖かみのあるラウンドケースに細身のレザーベルトを合わせるなどファッション性も絶妙。独特のクラシック感とエレガントさを残しつつ、ベル&ロスの本流であるミリタリーウォッチのテイストをうまく融合させた注目の一本だ。

ムーブメントは「ETA2897」、ケースは45mm、スチール製で50m防水。ストラップはブラックアリゲーター。価格は40万9,500円で、今秋の発売を予定している。

「WW1」に近いダイヤルを持つポケットウォッチ「PW1」もラインナップ。ケースは48mmで、価格と発売時期は「WW1」と同じ

人気の「エアボーン」シリーズをディスプレイ。トゥールビヨンモデルにいたっては、価格が約2,000万円とのうわさも

時代を経てクラシックフェイスな作品が発表されるのが面白い。「『スターウォーズ』の公開順みたいですよね」と担当者も話していた