JR東日本は11日、東北新幹線の最速列車「はやぶさ」を2011年3月5日から運行すると発表した。最新形式のE5系車両を使用し、国内営業鉄道では最高の時速300kmで運行する。最速列車の東京 - 新青森間の所要時間は「はやて」より13分短縮され、3時間10分になるという。現在の八戸乗り継ぎより49分の短縮になるとのこと。また、2012年度末には時速320kmの運行を開始し、さらに到達時間が短縮される予定。

「はやぶさ」に使用されるE5系量産先行車(編集部撮影)

「はやぶさ」の運行本数は東京駅 - 新青森駅間2往復と、東京駅 - 仙台駅間1往復。下り「はやぶさ1号」は東京駅08:12発、新青森駅11:22着。同3号は東京駅09:36発、新青森駅12:46着。それぞれ途中停車駅は大宮、仙台、盛岡。同5号は東京駅21:36発、仙台駅23:12着。途中停車駅は大宮。上り「はやぶさ2号」は仙台駅06:25発、東京駅08:00着。途中停車駅は大宮。同4号は新青森駅06:10発、東京駅09:24着。同6号は新青森駅18:14発、東京駅21:24着。途中停車駅は盛岡、仙台、大宮で、同4号のみ八戸に停車する。なお「はやぶさ」の運行開始によって、同時間帯の上り「はやて」の一部は運行区間が変更される。

最高級シート「グランクラス」は10号車(画像提供:JR東日本)

E5系「はやぶさ」の編成は、1号車~8号車が普通車(計658席)、9号車がグリーン車(55席)、10号車が従来のグリーン車よりも1ランク上の「グランクラス」で18席。グランクラスはグリーン車より座席間隔が140mm広く、座席の幅も45mm拡大し、座席間にパーテーションを設けてプライバシーを向上したという。テーブルの幅は80mm拡大され、前後のスライド調整が可能。背もたれは電動式となり45度まで傾く。これはグリーン車よりも14度の拡大。座面、フットレストの調整も電動化される。

グランクラスに採用されるシート(画像提供:JR東日本)

同社は「はやぶさ」の特急料金およびグランクラスの料金について国土交通省に認可申請を行った。「はやぶさ」の特急料金は東京 - 新青森駅間で7,000円。運賃を含めた総額は16,870円となり、同区間の「はやて」より500円高くなる。グランクラスの料金は東京駅 - 新青森駅間で10,000円。東京駅 - 八戸以南の各駅は9,000円で、現行のグリーン車の料金より5,000円高くなる(大人、こども同額)。グランクラスで東京駅 - 新青森駅間を乗車した場合、大人1名の運賃、特急料金を含めた総額は26,360円となるという。