FXオンラインジャパン アナリストチームが最新のデイリーレポートをお届けする。ユーロ圏の各国中央銀行が10日に国債を買い入れたことを認め、更にソブリン債危機の防止のため、欧州政策当局が7500億ユーロの支援を発表した事を好感し、昨日のNY株式市場は404ドル上昇し大幅高となった。

USD/JPY 1時間足

株式市場でのリスクテイクは為替市場へも波及し、ドル円も円安の方向に振れている。しかし93.50円を抜けきれず、何度かトライに失敗している。

上記のことを踏まえ、1時間足で今後の状況を考えると、ゆるやかに上昇トレンドを形成中だが、93円ミドルレベルがレジスタンスゾーンとして意識されていることがわかる。更にサポートラインと93.50円とのラインとを合わせてみると、トライアングルのようにも見える。目先、どちらかに抜ければ、明確な方向性が見えてくる可能性があることを示唆している面白い形状といえる。

仮に下へ振れた場合の下値ポイントを日足で探ると、92円のラインが意識されるように見える。仮にこのラインがサポートとして意識されれば、ひとまずは93.50-92円のボックスレンジが想定できるか。仮に92円のラインを下抜けるようなら、ネクストターゲットとして日足ベースでみた一目均衡表の基準線が位置する91.45-50レベルが浮上しよう。

一方、上を見るのであれば93.50-95.00として、95円を突破できるかが焦点となりそうだ。ただ、95円の心理的ライン手前には、週足ベースの一目均衡表・雲の上限が94.25-30レベルにあるため、95円トライのためには、まずはこの水準と94円ミドルレベルを完全に突破することが要求される。

USD/JPY RSI 日足

尚、日足でのRSIは現在53前後。チャートと照らし合わせると、ややショート寄りに見える。MACDでもショートシグナルが点灯しており、目先はショートバイアスと考えるのが無難か。

短期的にドル安基調と見るのであれば、まずは93円割れを試すかどうか、この点でドル買いの強さを見極めることが重要となろう。下抜けるようなら、上述したポイントでロングを入れるタイミングを見図りたいところか。