日本銀行は10日、同日公表した「中央銀行の協調対応策について」に基づき、臨時の政策委員会・金融政策決定会合を開催した。同会合では、米国連邦準備制度理事会(FRB)との間で米ドルスワップ取り決めを再締結すること、および米ドル資金供給オペレーションの実施体制をあらためて整備することを決定した。

日本銀行が10日公表した「中央銀行の協調対応策について」によると、欧州の米ドル短期金融市場における緊張が再び高まっている状況に鑑み、カナダ銀行、イングランド銀行、欧州中央銀行(ECB)、FRB、スイス銀行は、時限的な米ドル・スワップ取り決めの再締結を公表することとした。

これらの措置は、「米ドル短期金融市場における流動性の改善を図るほか、そうした緊張が他の市場や金融センターに波及することを防ぐことを目的とするもの」(日本銀行)。日本銀行も、同様の措置の導入に向けて速やかに検討を行うこととし、10日午前11時から臨時の政策委員会・金融政策決定会合を開催した。

同会合では、FRBとの間で米ドルスワップ取り決めを再締結すること、および米ドル資金供給オペレーションの実施体制を改めて整備することを決定した。

日銀では、「今後とも、適切な金融市場調節の実施を通じて、金融市場の安定確保に努めていく方針」としている。