スタンダード&プアーズは9日、米シティグループ(持ち株会社)の長期カウンターパーティ格付けに対するアウトルックを「安定的」から「ネガティブ」に変更した。長期・短期カウンターパーティ格付け(A/A-1)と個別債務格付け(サムライ債を含む)は据え置いた。
中核銀行子会社の米シティバンクと同行の100%子会社の日本現地法人であるシティバンク銀行、シティグループの子会社で同社から債務保証を受けているシティグループ・ジャパン・ホールディングスを含むグループ会社のアウトルックも「ネガティブ」に変更され、格付けはすべて据え置かれた。
アウトルックの変更は、米政府が銀行システムにとって極めて重要な金融機関に対し、債権者の利益となる追加的な特別支援を継続するかについての不透明感が強まったとスタンダード&プアーズが判断したことを反映している。スタンダード&プアーズは以前に、米政府による特別支援は一時的なものになるとの見解を表明している。