ビー・エム・ダブリューは、BMW Motorrad(モトラッド、二輪部門)より新しい「BMW K1300」シリーズを2月28日に発売すると発表した。価格はスポーツモデルの「K1300S」が201万7,000円から242万6,500円、ノンカウルの「K1300R」が180万5,000円から221万4,500円、ツアラーモデルの「K1300GT」が246万円と263万8,500円。また、販売開始に先立ち、「BMW Group Studio」にて、2月18日より3月1日までBMW K1300が展示される。

BMW K1300S

新しい「K1300」は、従来の「K1200」の後継モデル。排気量をアップ(1,156cc→1,293cc)すると共に各部の改良を施した。前傾した並列4気筒エンジンやフレームなどの基本構成は従来どおり。なお、以下のスペックはドイツ本国での発表値であり、日本仕様では変更になる可能性がある。

BMW K1300S

「K1300S」はフルカウルを装備した、シリーズ中もっともスポーティなモデル。最高出力は「K1200S」の123kWから129kWへとわずかに増えた程度だが、トルクは2,000-8,000rpmの回転域で10Nm以上増大した。

新たに調整されたデジタル・モーター・エレクトロニクス(エンジン回転数、温度、スロットル位置などから統合的にエンジンマネージメントを行なうシステム)により、各種環境基準をクリア。また、シリンダー充填プロセスを最適化し、燃費も向上したという。エキゾーストシステムには新型マフラー、電子制御式エキゾースト・フラップ・コントロール、3元触媒コンバーターなどを装備する。

アームを最適化した「デュオレバー・フロントサスペンション」により、ハンドリング精度と走行安定性が向上。より硬めに設定されたスプリング/ダンパーにより、フィードバックも改善した。シャフトドライブは、新たに2段式のドライブシャフトを装備した。シートポジションも見直され、リラックスしながらもアクティブな走行が可能。人間工学に基づいて最適化された新世代スイッチを装備した。またエアロダイナミクスも最適化された。

スタンダードモデルの「アクティブライン(Active Line)」のほか、インテグラルABS、グリップヒーター、オンボードコンピューターなどを装備する「ハイライン(High Line)」、さらに電子調整式サスペンション(ESA II)、オートマチック・スタビリティー・コントロール(ASC)、駆動力の伝達を遮断することなくシフトアップを可能にする「シフト・アシスト」などを装備する「プレミアムライン(Premium Line)」の3グレードが用意される。

K1300S(アクティブライン)の主な仕様は、全長2,196mm×全幅905mm×全高1,221mm、シート高790mm、装備重量254kg、水冷・4ストロークDOHC直列4気筒エンジン、1,293cm3(ボアφ80×ストローク64.3mm)、最高出力129kW(175PS)/9,250rpm、最大トルク140Nm/8,250rpm、6速MT、タンク容量19L(無鉛プレミアムガソリン)、タイヤ:前120/70ZR17 後190/55ZR17。

BMW K1300R

「K1300R」は、K1300Sの性能、技術的特徴を持ちながら、軽快なスタイルとしたネイキッドバイク。最高出力はK1300Sよりもわずかに低いが(127kw)、トルクは同じで最大140Nmを得ている。新しい技術や装備はK1300Sと同じ(シートポジションやエアロダイナミクスの点を除く)。アクティブライン、ハイライン、プレミアムラインの3グレードが用意されるのも同様である。

K1300R(アクティブライン)の主な仕様は、全長2,233mm×全幅856mm×全高1,230mm、シート高790mm、装備重量243kg、水冷・4ストロークDOHC直列4気筒エンジン、1,293cm3(ボアφ80×ストローク64.3mm)、最高出力127kW(173PS)/9,250rpm、最大トルク140Nm/8,250rpm、6速MT、タンク容量19L(無鉛プレミアムガソリン)、タイヤ:前120/70ZR17 後190/55ZR17。

BMW K1300GT

「K1300GT」は、大柄なカウルを装備するハイパフォーマンスツアラー。駆動系やサスペンションは主にK1300Sから受け継いでいるが、各部はツアラーの要件に合わせてチューニングされている。また「K1200GT」に比較すると、3,500rpmからの大幅なトルク増大を実現しており、特に低中回転域でのトラクションと牽引力を向上した。

「デュオレバー・フロントサスペンション」のロワー・リーディング・アームは新設計され、ハンドリングの精度を向上、レスポンスの最適化を行なった。シャフトドライブには、2段式ドライブ・シャフトを採用した。また、デジタル・モーター・エレクトロニクスの調整、内部が変更されたマフラーとローズドループ制御式3元触媒採用、デスモドロミックの採用によるガス交換特性の改善などにより環境性能を向上させた。

K1300GTにはアクティブラインは用意されず、ハイライン、プレミアムラインの2グレードとなる。ハイラインには、インテグラルABS、パニアケース、グリップヒーター、オンボードコンピューターなどが標準装備される。プレミアムラインはシフトアシスト、ESA II、ASCなどが加わる。

K1300GT(ハイライン)の主な仕様は、全長2,318mm×全幅982mm×全高1,438mm、シート高800-820mm、装備重量288kg、水冷・4ストロークDOHC直列4気筒エンジン、1,293cm3(ボアφ80×ストローク64.3mm)、最高出力118kW(160PS)/9,000rpm、最大トルク135Nm/8,000rpm、6速MT、タンク容量24L(無鉛プレミアムガソリン)、タイヤ:前120/70ZR17 後180/55ZR17。