第21回東京国際映画祭がスタートし、映画界が盛り上がりを見せている中、六本木ヒルズTOHOシネマズ六本木にて11月22日に公開となる映画『ブラインドネス』のプレミア上映・舞台挨拶が催されましたので、さっそく取材してきました。
『ブラインドネス』はジョゼ・サラマーゴ原作である『白の闇』の映画化作品で、恐怖の伝染病により次々と失明していく人類のパニックを描いたサスペンス。『ナイロビの蜂』などで知られるフェルナンド・メイレレス監督が指揮を執り、日本からも伊勢谷友介と木村佳乃が重要な役どころで出演しています。
今回の舞台挨拶では、伊勢谷友介と木村佳乃に加え、主演を務めたジュリアン・ムーア、監督であるフェルナンド・メイレレス、そして脚本家のドン・マッケラーと撮影のセザール・シャローン、製作のニヴ・フィッチマン、同じく製作の酒井園子という豪華なメンバーが勢ぞろいしました。
舞台にデンと置かれたでっかい地球は、国境を越えて集まったスタッフとキャストをイメージしたもの。『白い闇』ということでカラーは白です。
まずはメイレレス監督から「映画祭で紹介していただけることを本当にうれしく思います。この映画はあらゆるクライシスから我々は何を学び、何を変えていけるかという作品です。みなさんどうぞ楽しんでください」という挨拶があり、続いて今回が初来日だというジュリアン・ムーアが、「日本が大好きです。このような素晴らしいスタッフやキャストと一緒に仕事ができてとてもラッキーだと思っています」とにこやかに語りました。
物語で最初に失明する日本人男性の役を演じた伊勢谷友介は、「皆さんも自分の生活の中の"ブラインドネス"を探してみてください」と述べた後、「ジュリアン・ムーアは本当に優しくて……」と共演者についても語るなど、スタッフとキャストの仲の良さをアピール。
また、日本人男性の妻を演じ、本作品で海外作品デビューを果たした木村佳乃は、「この作品は人間が極限の状況に置かれたときの本質が描かれています。私たち女性がいかにたくましいか、この映画でわかってもらえると思います」と笑顔を見せていました。
その後、会場の誰もが気になっていたであろう、巨大な地球儀に話題が移ったのですが、よく見ると……。
地球儀に謎の文字が。
これは「今、地球に必要なものは何か」というテーマでキャストが一言ずつ書き入れたものなのだとか。
ジュリアン・ムーアは、「ピース(平和)」ということで、
ピースサインをしながら満面の笑み。なんだかすごく楽しそう。そして木村佳乃はシンプルに「緑」。確かにこれも大切です。
……が、最後においしいところを全部もっていったのは、先ほどから写真でもひときわ大きく目立っている、
挫折禁止!
書いたのはもちろん一人残ったキャストの伊勢谷友介。
深い意味があるのかないのかよくわかりませんが、何しろ「平和」「緑」と続いて、オチがまさかの「挫折禁止」ですからね! インパクトは100点満点です。
ということで、「全世界、失明」という衝撃的なキャッチコピーを掲げて公開される『ブラインドネス』、見逃せませんね!