10月2日、東京タワーフットタウンのギネス世界記録博物館にて、石ノ森章太郎名誉館長就任式が行われた。

東京タワーの真下にあるギネス世界記録博物館。入場料金は大人700円、小中学生420円、幼児210円。年中無休で営業時間は10時から21時まで

ギネス世界記録をテーマとしたギネス世界記録博物館は、2005年にオープンしたアミューズメント施設。アメリカ、カナダなど世界6カ所で運営されており、日本国内ではここだけとなっている。今回ギネス世界記録博物館は「ひとりの著者が描いたコミックの出版作品数が世界で最も多い」として認定された、故・石ノ森章太郎氏を名誉館長として迎える運びとなった。名所館長の就任は「最高齢(70歳)のエベレスト登頂」の記録を持つ、三浦雄一郎氏に続く、2代目の就任となる。

「今後どなたも塗り替えることはできないであろうというすばらしい大記録です」と芳澤館長

就任式には、ギネス世界記録博物館館長・芳澤範朗氏、石ノ森氏の実子として石森プロ代表取締役を務める小野寺章氏、『石ノ森章太郎萬画大全集』を刊行する角川書店代表取締役社長の井上伸一郎氏の3氏が列席。名誉館長就任証書の授与に続き、館内に設けられた記念ブースの除幕式が行われた。

いまも続く多彩な人気コンテンツを生涯に渡って生み出してきた石ノ森章太郎氏。ギネスに残るその功績を垣間見るにはうってつけの場ということで、東京タワー観光の際には、ギネス世界記録博物館にも立ち寄ってみてほしい。


石ノ森氏の代理として、小野寺章氏に名誉館長就任証書が授与された

就任証書とともに名誉館長のブレザーも贈呈。さっそくそれを着込んだ石ノ森章太郎氏も登場した

またこのほかにも、今年は石ノ森章太郎氏の生誕70周年にあたることを記念して、様々な企画が行われている。10月4日からは宮城県石巻市・石ノ森萬画館では特別企画展「萬画家・石ノ森章太郎 マンガからミリオンアート ~さらなる未来へ~」を開催。また10月3日からは「mixiモバイル」内のサービスとして、石ノ森作品のデザインに変更できる「石ノ森章太郎コレクション」がスタートする。さらにケータイサイト「検定ジャポン@モバイル」ではこの10月から「石ノ森萬画検定」がオープンし、石ノ森作品の知識を楽しみながら競うことができる。さらに10月4日からは映画『劇場版 さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウン』が全国の劇場にて公開。昨年放送されたテレビシリーズが大人気となり、今回異例の3度目の映画化となる『仮面ライダー電王』。その最後の雄姿がスクリーンで描かれる。詳しくは各公式サイト、または石森プロ公式サイトにて確認してほしい。

「父・石ノ森章太郎はひとつひとつの作品のみならず、筆の速さと多作であることでも有名でした」と小野寺氏

「石ノ森先生がいなければ今日のマンガ、アニメ、特撮産業は違った形になっていたんじゃないかと想像します」と井上氏

サプライズゲストとして仮面ライダー電王 (左)、仮面ライダーキバ (右)が駆けつけた。生みの親である石ノ森氏を囲んで記念撮影

ライダー2名も参加し、晴れて展示ブースの除幕式が行われた

展示ブース前での記念撮影。バンダイと角川書店から提供された様々な展示物が並ぶ

パレット、ペン、羽など実際に石ノ森氏が執筆に使っていた道具も展示されている

記念ブースには『仮面ライダー』や『サイボーグ009』など、石ノ森氏が生み出した数多くのキャラクターが

現在放送中の『仮面ライダーキバ』の関連商品も。同シリーズは1971年に誕生して以来、37年もの歴史を誇る

ブース内には石ノ森氏が残した原画も展示。吹き出しのなかには鉛筆書きのセリフも残る

今秋ついに最終第12期が発刊される、角川書店の『石ノ森章太郎 萬画大全集』。全770タイトル、巻数にして500冊、総ページ数12万8000ページに及ぶ大著となっている

壁面は『石ノ森章太郎 萬画大全集』の各タイトルの表紙をあしらった凝った仕様。これだけでも石ノ森作品の密度に圧倒される