日産自動車は5日、車線変更時や後退時に、障害物をセンサーで検知して警報を発し、自動でブレーキを制御することで、他の車や障害物との接触を防ぐシステムを開発したと発表した。
同社は、今回発表された新システムと、すでに市販車に搭載済みである、アクセルペダルを押し返すことで自車と先行車両との車間距離維持を支援する「ディスタンスコントロールアシスト」、意図せず車両が走行線を逸脱しそうになると表示とブザーで警告し、各タイヤのブレーキを個々にコントロールして、車両を車線内へと戻す操作を支援する「レーンデパーチャープリベンション」をあわせ、車両の全方向に対する運転支援システムを搭載したプロトタイプを公開した。
今回発表された車線変更時の運転支援システム「サイドコリジョンプリベンション」は、車両の後側方にセンサーを設置し、隣接レーンの車両を検知。隣接レーンに車両が存在するときに車線変更を行おうとすると、表示と音により運転手に警告する。さらに、各輪のブレーキを個々に制御することで、車両の旋回力を発生させ、隣の車両に近づけないようにする。
また、後退時に障害物の接触を避ける運転支援システム「バックアップコリジョンプリベンション」は、車両後部に設置したリヤセンサーとサイドセンサーにより、周囲の障害物を検知する。接近する障害物を検知すると、警報とともにブレーキを制御し、障害物に近づけないようドライバーの運転操作を支援する。