前回、「Googleスプレッドシート」で「Gemini」のサイドパネルから、表の作成から編集までをプロンプトの入力だけでこなせるようになったことを説明しました。しかし、実際に編集させてみると、Geminiの思考に数分程度の時間がかかるため、ちょっとした表の編集には向いていないというのは、前回も触れた通りです。「Google Workspaceをビジネスで活用する」の過去回はこちらを参照。
それゆえ、この機能はどちらかといえば人の手では時間がかかるデータの分析に活用するのが最も有効といえそうです。では実際、どのようにしてデータ分析に活用できるのか、実際の例を挙げて説明したいと思います。
GeminiでGoogleスプレッドシートのクロス集計を自動作成
今回、例として挙げるデータは、3日間にわたって出稿したWeb上でのキャンペーン広告の成果です。それぞれのキャンペーンと出稿先、出稿にかかった費用と広告の表示数、クリック数、実際の成果に結びついたコンバージョン数と売り上げがまとめられています。
まずは多様な角度で分析するべく、表中の複数の要素を掛け合わせて違いを分析・比較する、クロス集計をしてみたいと思います。
こちらはシンプルに、Geminiのサイドパネルから「クロス集計による分析をして」と指示をすると、キャンペーン名と媒体名によるクロス集計を実施するとともに、CTR(クリック率)やCVR(コンバージョン率)など、広告の効果を測定する上で重要な指標を算出し、グラフや表にまとめてくれました。
ちなみに、Geminiが提示した表をそのままスプレッドシート上に挿入するには、「挿入」ボタンを押して表中の挿入する位置を定め、「挿入」ボタンを押せばOKです。
外部データを組み合わせた高度な分析もGeminiが支援
続いて、このデータに曜日ごとの気温や競合広告シェアなど、外部要因のデータを加えた分析をしてみたいと思います。
Geminiのサイドパネルにこちらのデータを読み込ませた後、その外部要因を交えたクロス集計をするよう指示しますと、今度は曜日と媒体別の売上などをグラフで提示してきました。ですがその内容を確認しますと、横軸の目盛りに本来入るべき曜日ではなく、なぜか媒体名が入ってしまっているようです。
そこでこのグラフを修正するように「横軸を曜日にする」とGeminiに指示します。するとGeminiはしばらく考えた末、基となるデータに、横軸の目盛りとなる「曜日」の項目を自動で追加しました。
さらにGeminiは自動的に「曜日別分析」というシートを追加し、曜日別にまとめた売上を表とグラフで追加してくれました。
Geminiによるシート編集機能と活用時の注意点
具体的な内容はGeminiが説明しているので、そちらを参照すれば変更内容は理解できるのですが、Geminiが表に直接手を加えて内容を変更し、分析をするという行為は、従来のGeminiの機能だけでは実現できなかったもの。それだけに、今回追加された編集機能が大きく寄与していることが分かるでしょう。
ただ1つ注意が必要なのは、こうしたケースでGeminiが表を変更する際に、変更プランの提示と承諾を要求してこないこと。ユーザーがプロンプトで能動的に表に変更を加える際には依然、プランの提示と承諾を求めるのですが、今回のようなケースではそれがないので、「自動に変更が加えられたら困る」というケースも中にはあることでしょう。
それだけに分析に使用するデータはバックアップを取っておく、実行後にデータの変更がなされていないか確認することなども忘れないようにした方がよいでしょう。








