「図XXを参照」とか、「詳しくはPXXを参照」といった具合に、文中に参照先を記すことがある。こういったときに活用できるのが、「相互参照」と呼ばれる機能だ。この機能を使うと、現在の文書の状況にあわせて参照先(図XXやPXXなど)を自動更新できるようになる。「図表番号」にも関連する機能なので、あわせて覚えておくとよい。

  • 相互参照の使い方

    相互参照の使い方

「図XX」などの参照先を相互参照で作成する

本連載の前々回(第37回)前回(第38回)で解説した「図表番号」を利用している場合は、「相互参照」を使って「図XX」の文字を本文中に入力できる。まずは、本文に「相互参照」を挿入する操作手順から解説していこう。

「図XX」という文字を挿入したい位置にカーソルを移動し、「参考資料」タブにある「相互参照」をクリックする。

  • 「相互参照」ダイアログの呼び出し

    「相互参照」ダイアログの呼び出し

以下の図のようなダイアログが表示されるので「参照する項目」を選択する。「図」のラベルで作成した図表番号を参照先に指定するときは、この項目に「図」を選択すればよい。

  • 「参照する項目」の選択

    「参照する項目」の選択

「図」のラベルで作成した図表番号が一覧表示される。この中から参照先となる図表番号を選択する。

  • 参照先となる「図表番号」の選択

    参照先となる「図表番号」の選択

続いて、相互参照の記述方法を指定する。「図XX」のように記す場合は、「相互参照の文字列」に「番号とラベルのみ」を選択すればよい。「図」に相当する部分がラベル、「XX」に相当する部分が番号、と覚えておくと理解しやすいだろう。あとは「挿入」ボタンをクリックするだけ。

  • 本文に挿入する内容の選択

    本文に挿入する内容の選択

カーソルがあった位置に「図XX」の文字が挿入される。今回の例では「図3 ロビーの完成イメージ」を選択したので、そのラベルと番号に相当する「図3」の文字が自動入力される。

  • 相互参照として自動入力された文字

    相互参照として自動入力された文字

同様の手順を繰り返して、別の位置に「相互参照」を挿入することも可能だ。相互参照の挿入が済んだら、「閉じる」ボタンをクリックしてダイアログを閉じる。

  • 新たに挿入した相互参照

    新たに挿入した相互参照

以上が「相互参照」の基本的な使い方だ。先ほど紹介した例の結果だけを見ると、「図3」や「図4」といった、ほんの数文字を自動入力してくれる機能が「相互参照」のようにも見える。このため、「自分の手で入力したほうが早いのでは?」と考える人もいるだろう。確かに、現時点ではその通りだ。

「相互参照」が便利に活用できるのは、画像の追加/削除により「図XX」の番号が変化したときだ。「図XX」の文字を自分の手で入力した場合は、画像の増減にあわせて番号を振りなおす必要がある。たとえば、「図2を削除する」という修正を行った場合、それ以降の「図XX」の番号をすべて自分の手で修正していく、という少し面倒な作業が発生してしまう。

一方、「図XX」の文字を「相互参照」で入力しておけば、画像の増減があったときに、その番号を自動で振りなおすことが可能となる。これが「相互参照」を使用する最大の利点といえる。その操作手順を詳しく解説する前に、別パターンの「相互参照」についても使い方も紹介しておこう。

参照先のページ番号を相互参照で入力する

本連載第28回で紹介した「新しいアウトラインの定義」を使って「見出し番号」を自動入力している場合は、参照先のページ番号を「相互参照」で入力することもできる。こちらも具体手的な操作手順を紹介しておこう。

参照先のページ番号を挿入したい位置にカーソルを移動し、「参考資料」タブにある「相互参照」をクリックする。

  • 「相互参照」ダイアログの呼び出し

    「相互参照」ダイアログの呼び出し

「相互参照」ダイアログが表示されるので、「参照する項目」に「番号付きの項目」を選択する。すると、文書内にある「見出し」が一覧表示される。この中から参照先にする「見出し」を選択する。

  • 参照先の選択

    参照先の選択

続いて、相互参照の記述方法を指定する。ページ番号だけを自動入力するときは、「相互参照の文字列」に「ページ番号」を選択すればよい。あとは「挿入」ボタンをクリックするだけ。

  • 本文に挿入する内容の選択

    本文に挿入する内容の選択

カーソルがあった位置に、選択した見出しの「ページ番号」が挿入される。今回の例では、文書の5ページ目に「第2章 回収対象の範囲」が位置しているので、「5」の文字が自動入力されることになる。

  • 相互参照として自動入力された文字(ページ番号)

    相互参照として自動入力された文字(ページ番号)

このように、参照先のページ番号を「相互参照」で入力することもできる。ただし、この使い方を利用できるのは「新しいアウトラインの定義」を使って「見出し番号」を自動入力している場合に限定される。

自分の手で「見出し番号」を入力していた場合は、以下の図のように参照先のリストが空白になってしまう。このため、「相互参照」を使ってページ番号を自動入力することはできない。

  • 相互参照が使えない場合の例

    相互参照が使えない場合の例

「参照する項目」には「見出し」という選択肢も用意されているが、こちらも必ずしも使えるとは限らない。こちらは、Wordに初めから用意されている「見出し1」や「見出し2」といったスタイルを適用した段落が参照先として一覧表示される仕様になっている。見出しの書式を「自作のスタイル」で指定している場合は、正しく動作してくれない。

このように「見出しのページ番号」を参照先に指定するには色々と制限があり、必ずしも利用できるとは限らない。「アウトライン レベル」を指定した段落を自動的にピックアップしてくれれば便利なのだが、そのような仕様にはなっていないようだ。

相互参照の自動更新

続いては、「相互参照」の番号を自動更新するときの操作手順を紹介しておこう。たとえば、「図2」として配置されていた「画像」と「図表番号」を削除したとしよう。

  • 画像と図表番号の削除

    画像と図表番号の削除

この場合、もともと「図3」であった画像(図表番号)が「図2」になり、以降も「図4」→「図3」、「図5」→「図4」、……といった修正作業を行う必要がある。なお、現時点では「図2」を削除しただけなので、これらの番号修正は行われていない。

  • 「図2」を削除した直後の様子

    「図2」を削除した直後の様子

これらを正しい番号に振りなおすには「フィールド更新」を実行すればよい。「Ctrl」+「A」キーを押して全テキストを選択し、右クリックメニューから「フィールド更新」を選択する。

  • フィールド更新の実行

    フィールド更新の実行

「図XX」の番号が先頭から順番に振りなおされ、「図表番号」だけでなく、「相互参照」も正しい番号に自動修正される。もちろん、「相互参照」を使って入力した「ページ番号」も正しい番号に自動修正される。

  • 自動更新された図表番号と相互参照

    自動更新された図表番号と相互参照

  • 自動更新されたページ番号

    自動更新されたページ番号

このように、現在の文書の状況に合わせて「図XX」や「参照先ページ」の番号を自動更新できる機能が「相互参照」となる。言い換えると、「画像の数」や「ページ番号」が変化したときに、いちいち自分の手で番号を修正していく手間を省ける機能とも考えられる。

補足事項として、参照先を削除してしまった場合の挙動についても紹介しておこう。以下の図は、参照先に指定していた「図表番号」を削除した場合の例だ。この場合、参照先が見つからなくなるため、「相互参照」はエラー表示になってしまう。

参照している「図表番号」を削除したときは、その「相互参照」も自分の手で削除しておく必要がある。具体的には「エラー! 参照元が見つかりません。」の文字を選択し、「Delete」キーで削除すればよい。エラーが発生したときの対処方法として、念のため覚えておくとよいだろう。

  • 参照先が削除されている場合のエラー表示

    参照先が削除されている場合のエラー表示