ブックマークと聞くとWebブラウザの機能を連想する人が多いだろうが、Wordにも「ブックマーク」と呼ばれる機能が用意されている。この機能を使うと、文書内の好きな位置に目印(しおり)を付けることが可能となる。

さらに、ブックマークした個所を「相互参照」の参照先に指定する、「ハイパーリンク」のリンク先に指定する、といった使い方にも対応している。今回は、Wordのブックマークの活用方法を紹介していこう。

  • ブックマークで相互参照やリンクを実現

    ブックマークで相互参照やリンクを実現

ブックマークの登録手順

まずは「ブックマーク」の基本的な使い方から解説していこう。Wordのブックマークは、文書内の好きな位置に目印(しおり)を付けられる機能となる。「頻繁に見る箇所」や「今後、修正が入るかもしれない箇所」など、ポイントとなる箇所を「ブックマーク」として登録しておくと、以降の作業をスムーズに進められる。

文書にブックマークを登録するときは、その箇所をドラッグして選択し、「挿入」タブにある「ブックマーク」をクリックすればよい。

  • ブックマークの登録(1)

    ブックマークの登録(1)

すると、以下の図のようなダイアログが表示されるので、適当なブックマーク名を入力して「追加」ボタンをクリックする。

以上で、ブックマークの登録は完了。同様の手順を繰り返して、同じ文書内に何個でもブックマークを追加していくことが可能だ。

  • ブックマークの登録(2)

    ブックマークの登録(2)

ブックマークした位置へジャンプする

続いては、ブックマークの一般的な活用方法を紹介していこう。ブックマークの利点は、ブックマークとして登録した個所に即座に移動(ジャンプ)できること。文書を延々とスクロールしていく必要はない。

具体的な操作手順は以下の通り。「挿入」タブにある「ブックマーク」をクリックして、「ブックマーク」ダイアログを呼び出す。

  • 「ブックマーク」ダイアログの呼び出し

    「ブックマーク」ダイアログの呼び出し

登録されているブックマークが一覧表示されるので、この中から移動先となるブックマークを選択して「ジャンプ」ボタンをクリックする。

  • ブックマークした位置へジャンプ(1)

    ブックマークした位置へジャンプ(1)

すると、その位置まで文書が自動スクロールされ、ブックマークに登録した文字が選択された状態になる。

このように、目的の箇所へ素早く移動するためのツールとして利用するのが「ブックマーク」の基本的な使い方となる。

  • ブックマークした位置へジャンプ(2)

    ブックマークした位置へジャンプ(2)

ブックマークの並び順について

念のため、ブックマークの並び順についても補足しておこう。初期設定では「名前順」でブックマークが一覧表示されている。ただし、この並び順は五十音順ではなく、文字コード順になる。よって、特に意味をなさないランダムな並び順になってしまうケースが多いといえる。

  • 「名前順」で表示したブックマーク

    「名前順」で表示したブックマーク

ブックマークの並び順に意味を持たせたいのであれば、並び順を「挿入されている順」に変更するとよい。すると、文書の先頭から末尾に向かって、ブックマークが順番に並ぶようになる。

ささいなことではあるが、ブックマークの使い勝手を向上させる方法として覚えておくとよいだろう。

  • 「挿入されている順」で表示したブックマーク

    「挿入されている順」で表示したブックマーク

相互参照の参照先にブックマークを指定

ここからはブックマークの応用的な使い方を紹介していこう。

前回は「見出しのページ番号」を「相互参照」で自動入力する方法を紹介したが、この方法が使えるのは「新しいアウトラインの定義」で見出し番号を自動入力した場合だけだ。見出し番号を自分の手で入力している(または番号なし)といったケースでは、この方法は使えない。

そこで、ブックマークを活用して「相互参照」を実現する方法も覚えておくとよい。まずは、参照先となる箇所をブックマークとして登録する。この操作手順は先ほど示した例と同じ。参照先の文字を選択し、「挿入」タブにある「ブックマーク」をクリックする。

  • 参照先にブックマークを指定(1)

    参照先にブックマークを指定(1)

続いて、適当なブックマーク名を指定して「追加」ボタンをクリックする。このとき、数字で始まるブックマーク名は指定できないことに注意する必要がある。今回の例では、先頭を「S2」(Section2)にすることにより、この問題を回避している。

  • 参照先にブックマークを指定(2)

    参照先にブックマークを指定(2)

次は「相互参照」を挿入する操作を行う。相互参照を挿入する位置へカーソルを移動し、「参考資料」タブにある「相互参照」をクリックする。

  • 「相互参照」ダイアログの呼び出し

    「相互参照」ダイアログの呼び出し

「相互参照」ダイアログが表示されるので、「参照する項目」に「ブックマーク」を選択する。

  • 「参照する項目」の選択

    「参照する項目」の選択

文書に登録されているブックマークが一覧表示されるので、先ほど登録したブックマーク(S2_改修対象の範囲)を選択する。

  • 参照先となるブックマークの選択

    参照先となるブックマークの選択

続いて、「相互参照の文字列」を指定する。ページ番号を自動挿入する場合は、ここで「ページ番号」を選択して「挿入」ボタンをクリックすればよい。

  • 本文に挿入する内容の選択

    本文に挿入する内容の選択

以上で相互参照の挿入は完了。ブックマークに登録した個所の「ページ番号」が自動入力される。

  • 相互参照として自動入力された文字(ページ番号)

    相互参照として自動入力された文字(ページ番号)

もちろん、参照先のページ番号が変化した場合にも対応する。参照先のページ番号を自動更新するときは、「Ctrl」+「A」キーを押して全テキストを選択し、右クリックメニューから「フィールド更新」を選択すればよい。

このように「ブックマーク」と「相互参照」を組み合わせて利用することも可能となっている。文書内の好きな位置を参照先に指定する方法として、覚えておくと役に立つだろう。

  • 相互参照の更新(フィールド更新)

    相互参照の更新(フィールド更新)

文書内のリンク先にブックマークを指定

「ページ番号」ではなく、「ブックマークの文字」をそのまま相互参照として記載したい場合もあるだろう。この場合は「相互参照の文字列」に「ブックマーク文字列」を選択すればよい。ただし、参照先の書式を引き継ぐ形で相互参照が自動入力されることに注意しなければならない。

たとえば、参照先が「見出し」であった場合、以下の図のように「本文の文字サイズ」も大きくなってしまう。

  • 「ブックマーク文字列」を挿入した相互参照

    「ブックマーク文字列」を挿入した相互参照

このような場合は「リンク」を使って参照先を示すのも一つの手となる。「見出しの文字」を普通に手入力し、その文字を選択した状態で「挿入」タブにある「リンク」をクリックする。

  • リンクの作成手順(1)

    リンクの作成手順(1)

リンク先を指定する画面が表示されるので、「このドキュメント内」を選択し、リンク先となる位置を「ブックマーク」の中から選択する。あとは「OK」ボタンをクリックするだけ。

  • リンクの作成手順(2)

    リンクの作成手順(2)

すると、選択していた文字が「リンク」として機能するようになる。リンク先へ移動(ジャンプ)するときは、「Ctrl」キーを押しながらリンク文字をクリックすればよい。

  • 作成されたリンク

    作成されたリンク

ブックマークとして登録した箇所まで自動スクロールされ、その先頭にカーソルが移動する。

  • リンク先へ移動した様子

    リンク先へ移動した様子

このように、文書内リンクを作成するときにも「ブックマーク」が活用できる。ブックマークは派手な機能ではないが、「使い勝手のよい文書を作成する」という観点では便利に活用できる機能と考えられる。これを機に、Wordのブックマーク機能についても効果的な活用方法を探ってみると、きっと役に立つだろう。