クリーンウェハ自動搬送装置メーカーのローツェは、中国の半導体市場に向けて搬送装置の需要拡大に対応することを目的に、中国・上海市に孫会社を2026年9月中に設立すると発表した。上海にある連結子会社のRORZE CREATECH(RC)が100%出資し、ウェハ自動搬送装置の開発、生産、販売、技術サポート、輸出入代理業務を担う。

新会社の名称は「Rorze Createch Precision Technology」で、資本金は2000万元(約4億7300万円)。RC傘下のRorze Createch Semiconductor Equipment(RCS)の生産能力増強を目的としており、中国での供給体制を強化する。

  • ローツェのシリコンウェハ自動搬送ユニットおよびシステム群

    ローツェのシリコンウェハ自動搬送ユニットおよびシステム群 (出所:ローツェ決算発表資料)

ローツェの直近の四半期決算(2026年3~5月期)の地域・国別売上高内訳は、米国30%、台湾27%、中国25%、日本6%、韓国5%で、販売先の94%は海外である。今後は、中国市場のシェアが大きく伸びると同社は判断し、中国への追加投資を決めた。

  • ローツェの2026年3~5月期の地域・国別売上高内訳

    ローツェの2026年3~5月期の地域・国別売上高内訳 (出所:ローツェ決算発表資料)

中国の半導体製造装置市場は年平均12.7%で成長

半導体市場調査会社の仏Yole Groupによると、中国の半導体製造装置市場全体の規模は、2021年の300億ドルから年平均11.7%で成長し、2025年には467億ドルに達した。その後も年平均12.7%で成長し、2030年には560億ドル規模に達する見込みである。

中国最大のファウンドリであるSMIC、DRAMメーカーのCXMT、NANDメーカーであるYMTCなど中国の半導体メーカーは、工場拡張と自給自足への取り組みを背景に、設備投資を増やしてきた。これにより中国の半導体製造装置市場は急速に成長しており、特に成膜、エッチング、洗浄、CMP、薄膜化装置の国産化において目覚ましい成果を上げており、2025年にはこの分野での国産化率は30%を超えた(ただし、露光分野の国産化率は1桁台に留まっている)。

  • 2030年の中国の半導体製造装置市場のプロセスカテゴリ別売上高規模

    2030年の中国の半導体製造装置市場のプロセスカテゴリ別売上高規模 (出所:Yole Group)

それぞれの半導体製造装置本体の手前には、「EFEM(Equipment Front End Module)」と呼ばれるサブシステムを配置する必要がある。EFEMは、FOUPに収納されている半導体ウェハをプロセス処理装置へ自動で搬送し、受け渡しを行うウェハ基板自動搬送装置のことである。発塵を抑制したクリーンな搬送が必要であるが、ローツェのシステムは、この点ですぐれており、中国半導体製造装置メーカーから先端半導体製造用に発注が相次いでいるという。