この宇宙・航空ニュースのまとめ
- ispaceの米国法人ispace-U.S.と、宇宙輸送サービスを提供する米Argo Space、ispaceの衛星「アルパイン」の月周回軌道への輸送契約を締結
- 複数の月周回衛星によるコンステレーションで、通信や測位などのサービスを提供する「ルナ・コネクトサービス」事業構想の一環
- Argo Spaceは、アルパインの月周回軌道への輸送にあたり、水を推進剤として利用する宇宙輸送機「アルゴノート」を使用する予定
ispaceは新たな「ルナ・コネクトサービス」事業構想の一環として、同社の衛星「アルパイン」を月周回軌道まで輸送するための正式契約を、米国法人ispace-U.S.と宇宙輸送サービスを提供する米Argo Spaceの間で締結したことを9月17日に発表。「ミッション2.5」の最速2027年の打ち上げで正式に合意した。
ispaceのルナ・コネクトサービスは、2030年までに投入予定の、最低5基の月周回衛星からなるコンステレーションで構成する計画。ispaceは月面や月周回において、通信や測位、観測、宇宙状況把握(SSA:Space Situational Awareness)などのサービスを提供予定としており、こうした月周回衛星を自社のランダー(着陸機)や軌道間輸送機(OTV)のほか、第三者の輸送サービスを含む、多様な輸送手段で軌道に運ぶ方針だ。
同サービス提供に向けたispace初の月周回衛星の名称「アルパイン」(Alpine)は、ispace-U.S.が拠点とする米コロラド州のロッキー山脈に由来するとのこと。
Argo Spaceは米カリフォルニア州に拠点を置き、「月経済の発展と宇宙産業化時代を支える宇宙物流インフラの実現」をめざして、次世代の宇宙輸送サービスを提供する企業。
ミッション2.5では、水を推進剤として利用する宇宙輸送機「アルゴノート」(Argonaut)を用いる予定で、この輸送機についてispaceは「シスルナ空間を含むあらゆる軌道への輸送を低コストで実現する、次世代宇宙物流システムとして設計されている」と説明している。
ispace-U.S.は米国内の政府機関や研究機関、民間企業に向けた、月面および月周回への輸送サービスに加え、月面インフラ構築に向けたソリューションを提供。NASAが過日発表した「Ignition」構想やアルテミス計画の中核となる月面基地構想の進展を受け、ispace-U.S.は将来的に新たなCLPSプログラムにおけるタスクオーダーの受注や、月南極周辺での活動を支える、民間顧客向けの輸送サービス契約の獲得をめざしていく。
