この半導体ニュースのまとめ

・2026年第2四半期のファブレス売上高トップ10社の売上高合計額は前年同期比73%増の1414億ドル超
・AI関連がけん引役、スマホ関連は減速気味
・前年同期比伸び率トップは112%増のBroadcom、次いでNVIDIAの99%増のNVIDIA

半導体市場調査会社TrendForceによると、2026年第2四半期のファブレスIC設計会社売上高トップ10社の合計金額は、AI関連の伸びにより前年同期比73%増の1414億5000万ドル超となったという。

  • 2026年第2四半期のファブレス企業売上高ランキングトップ10

    2026年第2四半期のファブレス企業売上高ランキングトップ10(上場企業のみを対象) (出所:TrendForce)

各社の動向

トップはNVIDIAで、同四半期の売上高は同99%増の約911億6000万ドルで、ハイパースケール・クラウドサービスプロバイダ(CSP)、ネオクラウド(AIの学習や推論などの処理に特化して設計された、次世代型のクラウドインフラ)事業者、国家レベルのAIプロジェクトに加え、エンタープライズ顧客などが伸長に貢献したという。TrendForceでは、NVIDIAがNVLink Fusionエコシステムの拡張によるさらなる市場拡大を狙っていると指摘している。

2位はカスタムAIチップで存在感を示すBroadcomで、売上高は同112%増の約189億ドル。OpenAIとGoogleのTPU 8i向け設計支援などが売り上げを押し上げた。AnthropicやOpenAIといった最先端のモデル開発企業を含む、同社の主要なカスタムチップ顧客6社が、今後もXPUの需要を牽引していくと予想される。

3位は、エージェンティックAIの台頭によりCPUの戦略的重要性が増したAMDで売上高は同50%増の115億3600万ドル。データセンター向けCPUの売上高は5四半期連続で過去最高を更新するなど、サーバ市場での存在感が増している。

4位はQualcommで、車載部門が23四半期連続で前年同期比2桁成長を達成したものの、最新世代のiPhoneにおけるモデムチップのシェアを落とすなどスマートフォン(スマホ)向けチップ事業で苦戦した結果、売上高は同5%減の85億ドルに留まった。

5位はMediaTekで、スマホ向けチップ事業が低迷した結果、売上高は同1%減の48億1500万ドルとなった。AI ASICの見通しを引き上げ、データセンター事業が2026年に20億ドルを超えると予測しているほか、ASICの提供可能な市場規模についても、2028年までに800億ドルに達するとの予測に上方修正している。

6位はMarvell Technologyで、売上高は同34%増の26億3200万ドル。PAM4 DSP分野で主導的な地位を維持しているほか、800G DSPへの強い需要と1.6T製品の急速な生産拡大が見られる。また、Googleとカスタムシリコンに関する合意に達しており、2029年度にはこの事業による収益貢献が期待されるとしている。

7位はRealtekで、売上高は同15%増の約11億9000万ドルだが、2026年後半にPC市況悪化予想から、サーバ市場への進出強化を図っている。8位は米MPS(Monolithic Power Systems)で、主にAI関連の電力管理ソリューションをけん引役に売上高は同48%増の9億8100万ドルと伸ばした。9位はNovatekで、顧客からの早期の需要増に支えられ、売上高は同7%増の9億700万ドル。10位が中OmniVisionで、売上高は同3%減の8億3800万ドル。メモリ価格の高騰がスマートフォンおよび車載向け事業の重荷となったものの、アクションカメラなどの新興アプリケーションが成長をけん引したほか、アナログICポートフォリオを光通信用EIC(トランスインピーダンスアンプ:TIAやドライバICなど)へと拡大している。