この半導体ニュースのまとめ

・TSMCの2026年8月売上高は5148億NTドルで単月として初めて5000億NTドルを突破
・2026年に調達される製造装置の数量は2025年末予測の9割増となる見通し
・3nmプロセスの四半期売上高が2026年下半期に4000億NTドルを超える可能性

TSMCが9月10日、2026年8月の月間売上高(連結ベース)を発表した。それによると前月比10.1%増、前年同月比53.3%増の約5148億600万NTドル(約2兆5000億円)となり、単月で初めて5000億NTドルを突破し、4カ月連続で過去最高を更新。2024年1月以降32カ月連続で前年同月比プラス成長を維持している。

また、2026年1月から8月までの累積売上高は3兆3868億7,000万NTドル(約16兆5000億円)で、前年同期比で39.3%増としている。

  • TSMCの2026年8月の売上高概要

    TSMCの2026年8月の売上高概要(単位:100万NTドル) (出所:TSMC)

AI需要による先端プロセス製品の出荷が伸びていることが背景にあるとみられる。9月以降もハイエンドスマートフォン向けの2nmプロセス製品の量産拡大やHPC分野からの引き合いの高さから、売上高はさらに拡大するとみられている。

同社は7月の決算説明会にて第3四半期の業績見通しを、連結売上高で446億~458億ドルとしていたが、NTドル換算では約1.42兆~1.48兆NTドルで、この数値は確実に実現できそうな勢いである。また、2026年の年間売上高も前年比40%超としているが、8月までの累積での成長率が39.3%であることを踏まえれば、実現できる可能性が高いと言える。

2026年後半には3nmプロセスだけで4000億NTドル超の四半期売り上げを達成か?

好調なTSMCの中でも特に3nmプロセスについては、AIやHPCなどを中心に高い需要が維持されており、これに応えるための生産能力の拡充を推進していると台湾メディアが報じている。それによると、台湾の半導体業界関係者の話として、2026年下半期には3nmの売り上げが5nmを越え、四半期売上高で4000億NTドルを超える見通しだという。

第3四半期には総売上高の30%超となり、粗利益率の押し上げにも貢献することが期待されているが、新たな工場の建設には2~3年ほどかかるため、生産能力のひっ迫は依然として続く模様である。

2026年の調達装置数量は2025年末予測の9割増に

また、同社は9月2日に開催されたSEMICON Taiwan 2026のCEOサミットにて、2026年に調達する必要がある半導体製造装置の数量は7月時点で2025年末の見通しから9割増となっていることを明らかにしたと複数の台湾メディアが報じている

それによると、同社は2026年だけで台湾で進められている13ファブを含む全世界で20ファブの建設を同時に進めているが、現在の半導体需要には追い付いておらず、供給網全体の増強が必要との認識を示したという。

台湾中部の1.4nmファブは2027年下半期の量産開始を予定

このほか、TSMCが台湾中部科学園区の中科第2期拡張区画で建設を進めている1.4nmファブについて、製造棟(P1)の鉄骨工事が完了し、2027年初頭には建屋が完成する見通しで、同年4月から試験運転が開始され、早ければ同年下半期から量産を開始する可能性があると複数の台湾メディアが報じている。TSMCは1.4nmの量産を2028年からとしているが、早まる可能性が出てきたという。

当局によれば、4棟のファブが量産を開始すれば、年間売り上げとして5000億NTドル以上が上積みされる見通しだという。