【株価はどう動く?】株式市場は「三角保ち合い」の展開、新たなバリュー株の牽引役は?

 長期波動も短期波動も二番底模索の展開

 日経平均株価の長期波動を見ると、2024年25年に綺麗にダブルボトムを入れています。以前にも解説しましたが、24年8月5日に3万1156円を付けました。これは日銀の利上げがサプライズとなって円高株安で日経平均が4400円下落しました。これが一番底です。

 25年4月7日には3万792円を付けました。これはトランプ関税による安値で、二番底となっています。今回の日本株の長期波動は、このトランプ関税ショックの安値、3万792円から始まっています。

 その後、株価は上昇し、6月22日に7万2831円を付けました。長期波動の出発点から1年ちょっとで4万円以上上昇したわけです。急ピッチで上げたため、今は下落調整局面に入っています。直近の安値は7月29日に付けた6万448円です。

 この後の日経平均を考える時には、7月29日の6万448円を下回るか、下回らないかが大事なポイントになります。

 下回らない場合は、6万448円と同じか、それ以上の水準で二番底が入り、新しい上昇波動、長期波動の第2波が始まります。今は長期波動で一番底が入った後の下落調整局面が続き、底値模索の展開になっています。

 この二番底については、7月29日の6万円ギリギリのところで入るのか、それを下回ってくるのかが、まだ読めません。一番底と同じか、それ以上の水準で二番底が入った場合には、長期波動の目標値は10万円近辺となります。

 逆に、7月29日の安値を下回った場合には、3月31日の5万558円が目標値になります。ここは米国・イスラエルのイラン攻撃を織り込んだ安値です。この7月29日の安値を織り込んで、年末までに5万円近辺まで下落したとしても、次の長期波動の目標値は、やはり9万円近辺となります。

 今の「前人未到の大相場」は米トランプ大統領の任期である28年末まで続くと見ていますが、最も高い場合には9万円、10万円に近づくだろうというのが長期の相場の波動です。

 ですから問題は、長期波動の上昇第2波の出発点が7月29日の6万448円なのか、3月31日の5万円近辺まで下落して底入れし、第2波が始まるのかは、年末までわかりません。

 いずれにせよ、前述のように23年と24年に綺麗な二番底が入っていますから上昇トレンドは変わらず、長期的に株価は上がっていきます。

 では、短期波動はどうかというと、6月22日の7万2831円という一番天井を付けた後、7月29日の6万448円で一番底が入っています。短期波動の方も、いつ、どのレベルで二番底が入るか。短期波動、長期波動ともに底値模索、二番底模索の展開が続いています。

 7月29日の安値から、一旦株価は戻り、8月14日に6万9606円という戻り高値を付けた後、再び下落しました。この8月14日の戻り高値は極めて微妙な数字です。なぜなら、7万円の大台にタッチできずに、買い方が力尽きた感じになっているからです。

 そうして、8月25日には6万5000円の下値支持線を瞬間下回り、6万4609円という安値を付けています。短期的に、株価がこの後、上に行くなら、7月29日の6万448円が一番底、8月25日の6万5000円割れが二番底になる可能性もあります。

 その場合は、株価は年末に向けて上昇し、7万円の壁を突破して6月高値を目指す展開が予想されます。一方、8月25日の安値を下回ると地合が悪い。7月29日の安値6万448円、もしくは3月31日の出発点5万558円近辺まで下がる可能性があります。

 相場の読みとしては短期・長期ともに二番底模索の展開が続いていますが、短期波動では6月22日の高値に対して、日柄では8月22日、9月22日が非常に重要だと説明してきました。これは二番底候補の6万4609円を8月25日に付けており、ほぼ的中しています。

 そして6月22日の7万2831円が短期波動の一番天井とすると、8月14日の6万9606円が二番天井となる可能性があります。

 相場の法則では、6月22日と8月14日の高値を結ぶ上値抵抗線、7月29日と8月25日の安値を結ぶ下値支持線を引くと、綺麗な三角形になっています。これを「三角保ち合い」と言いますが、今は三角保ち合いの頂点を目指しています。頂点近くになると、株価は上か下かを決めざるを得なくなります。

 三角保ち合いを下に行った場合には、7月29日の6万448円、または6万円を下回って5万円台で二番底が入るかのいずれかの展開となります。

 もし、8月25日が二番底の場合、上に行った時には8月14日の6万9606円は突破すると思います。そして、6月22日最高値、7万2831円を奪回して今年は終わりになるか、これを上回る可能性もゼロではありません。今はまさに攻防の分岐点にあります。

 では、6月22日に7万2831円という高値を付けた原動力は何だったかというとAI革命相場です。これを牽引した銘柄はほぼ、6月22日近辺に高値を付けて下落調整局面にあります。典型例がキオクシアホールディングスですが、底入れには時間がかかるでしょうから、関連株は当面お休みです。

 今後、誰が相場を牽引するかというとバリュー株です。AI革命以前のバリュー株相場を牽引したのは防衛・資源関連でしたが、これも当面の天井を付けて調整中です。

 新たにバリュー株を牽引するのは日本郵船、商船三井、川崎汽船に代表される海運です。特に日本郵船は相場全体を引っ張るリーディングストックだと見ています。

 日本郵船は直近、7月1日の5062円を安値に、8月25日には7405円という高値を付けています。前述の三角保ち合いを上に放れた場合、バリュー株が相場を牽引しますが、日本郵船はその中で1万円を目指す展開もあり得ると見ています。