この半導体ニュースのまとめ

・onsemiの2026年第2四半期売上高は前年同期比9%増の16億350万ドル
・AIデータセンター向け需要が拡大し、2026年通期売上高は前年比2倍超となる見通し
・Synaptics買収合意やGaNEXUS発表により、電源・センシング・接続コンピュート領域を強化

売上高は16億350万ドル、ガイダンス中央値を上回る

onsemiは8月3日(米国時間)、2026年第2四半期の決算を発表した。それによると売上高は16億350万ドルで、前年同期比9%増、前四半期比6%増となった。

またGAAPベースの粗利率は38.4%、営業利益率は16.1%、希薄化後1株当たり利益(EPS)は0.56ドル。Non-GAAPベースでは、粗利率が39.3%、営業利益率が20.8%、希薄化後EPSは0.74ドルとなった。同社は、売上高、Non-GAAP粗利率、EPSがいずれもガイダンス中央値を上回ったとしている。

  • onsemiの2026年第2四半期決算概要

    onsemiの2026年第2四半期決算概要 (出所:onsemi)

自動車向けは7億8100万ドル、インダストリアルは4億2300万ドル

ビジネスセグメント(事業グループ)別で業績を見ると、パワーソリューションズ・グループ(PSG)の売上高が8億2900万ドル、前年同期比19%増、前四半期比も13%増としている。また、アナログ&ミックスドシグナル・グループ(AMG)は5億4570万ドルで、前年同期比2%減、前四半期比1%増、そしてインテリジェントセンシング・グループ(ISG)が2億2880万ドルで前年同期比7%増、前四半期比3%減としている。

  • ビジネスセグメント別業績

    ビジネスセグメント別業績 (出所:onsemi)

アプリケーション別では、自動車向け売上高が7億8100万ドルとなり、前四半期比では2%減となった。一方、産業向けは4億2300万ドルで同1%増、その他は4億ドルで同34%増としている。

  • アプリケーション別売上高

    下段がアプリケーション別売上高。自動車向けが7億8100万ドル、産業向けが4億2300万ドル、その他が4億ドルとなった (出所:onsemi)

自動車向けでは、電動化やゾーンアーキテクチャ、オンボードチャージャ、車載センシングなどを中心に、パワーおよびセンシング製品の搭載機会が拡大しており、同社では、RivianのR2プラットフォームに対する効率的な電力分配と電力変換を可能にするパワーソリューションの提供を通じて車載ゾーンアーキテクチャおよびオンボードチャージング領域での位置付けを強化したと説明している。

産業向けについては、エネルギーインフラ、工場自動化、医療、航空宇宙・防衛、セキュリティなどを成長領域として位置付ける。特にAIデータセンター向け電源やエネルギーインフラでは、高効率電力変換に対する要求が高まっており、同社のインテリジェントパワー製品群の需要拡大につながっている。

AIデータセンター向け売上高は2026年に2倍超へ

今回の決算でonsemiが強調したのが、AIデータセンター向け需要の拡大である。同社は2026年のAIデータセンター向け売上高について、前年比で2倍超になるとの見通しを示した。

AIサーバでは、GPUやアクセラレータの消費電力増加に伴い、データセンターラックの電力密度が高まっている。onsemiは、AIデータセンターの電源ツリー全体に対して、シリコン、SiC FET、SiC JFET、GaN、縦型GaN(vGaN)などの技術ポートフォリオを提供できる点を強みとする。

同社の試算では、現在の120kW級ラックではonsemiの搭載機会がラック当たり約1万5000ドルであるのに対し、2030年に想定される600kW~1MW級ラックでは約11万5000ドルへ拡大する可能性があるという。低電圧54V DCバスから、将来的な800V高電圧DCアーキテクチャへの移行が進めば、SiC MOSFET、SiC JFET、GaNなどのワイドバンドギャップ半導体の搭載機会が広がるとみている。

  • AIデータセンターのグリッドからコアまでの電力供給の現在と2030年の変化

    AIデータセンターのグリッドからコアまでの電力供給の現在と2030年の変化 (出所:onsemi)

2026年第3四半期は16億5000万~17億5000万ドルを予想

なお、同社は2026年第3四半期の売上高について16億5000万~17億5000万ドルと予想する。

  • 2026年第3四半期ガイダンスのハイライト

    2026年第3四半期ガイダンスのハイライト (出所:onsemi)

GAAPベースの粗利率は39.9~41.9%、Non-GAAPベースでは40.0~42.0%を見込むほか、GAAPベースの営業費用は3億1800万~3億3300万ドル、Non-GAAPベースでは3億300万~3億1800万ドルを予想する。希薄化後EPSはGAAPベースで0.79~0.91ドル、Non-GAAPベースで0.81~0.93ドルを見込む。

同社は、長期目標として売上高の年平均成長率10~12%、Non-GAAP粗利率53%、営業利益率40%、フリーキャッシュフロー・マージン25~30%を掲げている。車載、産業、AIデータセンターを中心とする構造的な需要拡大を背景に、電源およびセンシング製品の高付加価値化、ファブ最適化、新製品投入、自社株買いによる株主還元を進める考えだ。

AIデータセンターの高電力密度化は、GPUやCPUだけでなく、電力変換、配電、バックアップ電源、ホットスワップ、バスコンバータ、Point of Loadなどのパワー半導体需要を押し上げる。onsemiにとって、AIデータセンターは自動車や産業に続く成長ドライバーとしての重要性を増しており、SiC、GaN、アナログ/ミックスドシグナル、センシングを組み合わせたポートフォリオの展開が今後の焦点となりそうだ。