日本オラクルは7月30日、ERPなどの「Oracle Fusion Cloud Applications」上でエージェント型アプリケーション「Fusion Agentic Applications」を構築できる「Oracle AI Agent Studio for Fusion Applications」に、新たなAIネイティブ開発環境を追加したと発表した。
オラクルが目指すエージェント型アプリケーション
同社はOracle Fusion Cloud Applicationsにおいて、「生成AI + 企業データ利用」「AIエージェント」を提供してきたが、現在はエージェントの次の世界として、エージェント型アプリケーション「Fusion Agentic Applications」を提供している。
日本オラクル 理事 クラウド・アプリケーション事業統括 アプリケーション・ソリューション戦略統括 インダストリー&事業戦略本部 本部長 中山耕一郎氏は、エージェント型アプリケーションについて、「業務目標・目的に沿って自律遂行し、複数業務領域を横断する」と説明した。
「エージェント型アプリケーションは、これまでの業務をアシストして自動化するエージェントではない。業務の目的に従って自動化し、AIエージェントが成果を出す」(中山氏)
中山氏が示した「Executive Decision Support Workspace」は、こうしたエージェント型アプリケーションの姿を示したものだ。営業、生産、人事、財務を横断してAIが状況を分析し、経営判断や実行計画を提案する。
このようなエージェント型アプリケーションを企業が独自に構築・拡張するための開発基盤が「Oracle AI Agent Studio for Fusion Applications」だ。日本オラクルは今回、この開発基盤にAIネイティブな開発環境を追加した。
AI Agent StudioにAIネイティブ開発環境を追加
日本オラクル株式会社 クラウド・アプリケーション事業統括 アプリケーション・ソリューション戦略統括 インダストリー&事業戦略本部 AI推進 小野俊隆氏は、企業のAI活用について、「権限の枠組みの中でコントロールすることが重要になる。また、民主化と統制のバランスが課題であり、これら両立させることができるのがFusion Agentic Applications」と説明した。
今回、AI Agent Studioの新機能として、「Agentic Applications Builder」「AI Studio Skill」が追加された。
ノーコード開発に対応する「「Agentic Applications Builder」
ビジネスユーザー向けの「Agentic Applications Builder」では、自然言語を用いてノーコードでエージェント型アプリケーションを構築できる。具体的には以下が実行できる。
- 自然言語でワークフローを定義する
- エージェントのロジックを説明し、理解する
- エージェントとコードを自動生成する
- 問題をリアルタイムで診断し、修正する
- 継続的に改善し、最適化する
プロコード開発に対応する「AI Studio Skill」
開発者・パートナー向けの「AI Studio Skill」では、プロコード開発に対応し、使い慣れたVisual Studio Codeや標準のコマンドライン・インタフェース、Gitベースのワークフロー、CodexやClaude CodeなどのAIコーディングエージェントやアシスタントを利用して、AIエージェントやエージェント型アプリケーションを構築できる。
AI Studio Skillでは、Fusion Applicationsのメタデータやビジネスロジックを理解したAIを活用しながら開発できる。Visual Studio CodeやGitベースのワークフローと統合することで、既存の開発プロセスを維持したままAIエージェントやエージェント型アプリケーションを構築できる。
また、小野氏は企業でAIエージェントを運用するには、ガバナンスも重要になると説明。ポリシーモデルによる制御や監査証跡、ガードレールなどを備え、企業の権限管理や監査要件に対応できるようにした。



