Googleがメンター・資金提供・技術アクセスを組み合わせたスタートアップ・インキュベーターを元従業員(Xooglers)向けに構築しているという。
優秀な人材の取り込みを狙う
背景にあるのは、GoogleやDeepMindの優秀な人材の相次ぐ離職だ。AlphaGoを主導したDavid Silver氏はDeepMindを離れてIneffable Intelligenceを設立し、SequoiaやNVIDIAから約51億ドルの評価額で資金を調達している。元DeepMind研究者らによるAIエージェント企業Airspeedは2000万ドルを調達した。
ノーベル賞受賞者のJohn Jumper氏もDeepMindを退職してAnthropicに移籍している。このような優秀な人材の離職、独立は業界全体の流れだ。2025年以降に設立されたAIスタートアップへのVC(ベンチャーキャピタル)投資額は約188億ドルに達し、大手のラボ出身者が立ち上げた企業への資金流入が続いている。
Googleはすでに、GoogleDeepMindとGoogle Labsが共同運営する「AI Futures Fund」(フロンティアスタートアップへの共同出資、上限約200万ドル)や、出資なしのコーホート型「Google for Startups」アクセラレーターを展開しており、元従業員向けインキュベーターはこれらに続く第3の施策となる。
内部構造に精通した元社員を対象とすることで、関係構築のコストを下げつつ、離職後も有望な起業家とのつながりを維持する狙いがあるようだ。インキュベーターの詳細な構造、ファンド規模、投資額、開始時期は未公開で、Googleもコメントを控えている。The Next Webが6月23日付で報じている。