インターメスティック社長・上野博史が語る「若い世代の目の健康を守るために」

今年も猛暑に加えて強い日差しを受ける夏が訪れつつあります。実は近年、地球環境の変化により、私たちが浴びる紫外線量は年々増加しています。WHO(世界保健機関)も「生涯に浴びる紫外線の半分以上を18歳までに浴びる」と発表しており、若い世代に対する早期の対策の重要性が高まっています。

 さらに言えば、デジタルデバイスの普及に伴い、若年層の近視増加も深刻な課題です。目の疲れや集中力の低下にもつながり、学習環境にも影響を及ぼしかねません。紫外線から若い世代の目を守ることは日本の医療や教育、引いて言えば日本の産業競争力にも影響を与える大きな社会課題になっているのです。

 一方で社会的にはUVケア(紫外線防止対策)の意識の高まりもあって、目を守るサングラスは重要なUV対策のアイテムとして位置付けられています。しかしながら、日本のサングラス着用率は約30%に過ぎず、欧米の約70%と比べても後進的と言わざるを得ない状況です。

 この背景の1つには日本独特の文化的偏見があります。サングラスが「不良」のイメージを想起させるからです。この「濃色=サングラス」という誤認の定着を払拭できなかったのは、当社を含めたメガネ業界の訴求不足だと反省しています。

 ただ、当社では100%紫外線をカットするサングラスを「サンカットグラス」と称したり、紫外線100%カット機能を備えた薄い色のレンズの開発など技術革新を進めています。透明レンズでもUVカットが可能だという事実の認知の拡大も図っています。

 その中で当社は「目」に関する社会課題の解決を企業の使命として据え直し、子どもたちが健やかな視力と集中力を保ち、のびのびと学びに向き合える環境を守るために、「生徒への紫外線対策プロジェクト」を立ち上げました。紫外線から目を守る大切さを伝えると共に、サングラス着用を自然な習慣にすることを目指しています。

 例えば、目の健康をサポートするための「メガネのZoff 出張授業」を開始。26年6月末時点で小学校から高校まで、188校、約1万8600名の生徒・教員・保護者に参加いただきました。さらに進んだ取り組みが「学校指定サングラス」の着用自由化です。

 25年、当社は東京都の女子聖学院中学校高等学校と連携し、学校生活にサングラスを取り入れる取り組みを始めました。当社が用意した約50種のフレームと7色のレンズの中から、自分に合うサングラスを生徒自ら選定。希望した約90人の生徒が夏休み期間中に日常生活の中でサングラスを着用したのです。

 また、埼玉県浦和学院高等学校ではテニス部やソングリーダー部の生徒たちがサングラスを着用。両校を含め26年7月現在までに30校の教育機関でサングラスが導入されました。ある学校では2〜3割の学生が私生活でも着用するようになりました。

 取り組みを始めた学校にとっても、「生徒の健康に配慮している」という評価にもつながっているようで、受験率が上がった事例もあると聞いています。まさに生徒・学校・企業の三方よしを実現していると言えます。

 メガネやサングラスは「人の顔」を定義するものですが、メガネ・コンタクト・サングラスを「アイウェア」として統合することによって、もっと付加価値を高めることができると考えています。当社が「Zoff1号店」をオープンして今年で25年。当社は目の健康を一気通貫で支える国内スタンダードづくりを目指していきます。

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