Microsoftは7月29日(現地時間)、2026会計年度第4四半期および通期の決算を発表した。成長をけん引するAzureが年間売上高1000億ドルを突破する一方、かつて同社の代名詞だったWindowsは、現在どの程度の事業規模なのだろうか。

同社はWindows単体の売上高や利益を開示していない。Windows Latestは8月10日、Microsoftの2026会計年度の業績と外部アナリストによる推計を基に、Microsoft全体の収益構造におけるWindowsの現在地を分析している

  • MicrosoftのWindows 11。Microsoft全体の収益構造におけるWindowsの位置付けは変化している(出典:Microsoft)

    MicrosoftのWindows 11。Microsoft全体の収益構造におけるWindowsの位置付けは変化している(出典:Microsoft)

Microsoft売上高は3318億ドル、Windowsを含むMPCは540億ドル

Microsoftは先月末、2026会計年度第4四半期および通期の決算を発表した。2026会計年度の売上高は3318億ドル、営業利益は1552億ドルとなった。なかでも成長をけん引しているのがクラウド事業で、Azureの年間売上高は初めて1000億ドルを突破した。

一方、Windows単体の売上高や利益は開示されていない。WindowsはSurfaceやXbox、検索・ニュース広告などとともに「More Personal Computing(MPC)」に含まれる。2026会計年度のMPCは売上高540億ドル、営業利益144億ドルだった。売上高は前年度から約6億ドル減少した一方、営業利益は2億2000万ドル増加した。

Microsoftの主役はWindowsからAzureへ? 決算から見える収益構造の変化

Windows Latestは「Windows is a drop in Microsoft's ocean, no wonder it's been ignored while Azure and LinkedIn eat the profit」において、外部アナリストによる推計も引用しながら、Windowsクライアントの売上高がMicrosoft全体の5%強を占めるとの見方を紹介している。

これを2026会計年度の売上高に当てはめると、Windowsクライアントの売上高は約170億ドル規模になる計算だ。Windows OSはMPCの中では大きな収益源だと言えるものの、Microsoft全体で見ればその規模は限定的だと言えるだろう。

Azureは年間売上1000億ドル突破、Windowsとの収益格差が鮮明に

Windowsとは対照的なのがクラウド事業だ。Microsoftは、Azureが2026会計年度に年間売上高1000億ドルを突破したことを明らかにしている。Windows Latestは、データセンターへの設備投資や運営費を考慮しても、AzureがWindowsクライアントを大きく上回る利益を生んでいる可能性があると分析している。また、Microsoft 365、LinkedIn、Dynamics 365などを含む「Productivity and Business Processes」の区分も大きな売上高と利益を生んでいる。

それでもMicrosoftにとってWindowsが重要な理由

こうした数字からは、Microsoftの成長の中心がWindowsからAzureをはじめとするクラウドやSaaS事業へ移っていることがうかがえる。その一方で、Windows市場はすでに成熟しており、Azureのような大規模な成長は見込みにくいという見方が強い。ただし、Windowsの重要性を収益規模だけで判断することはできない。Windowsは依然として巨大なユーザー基盤を持ち、PCユーザーとMicrosoft 365やOneDrive、CopilotをはじめとするMicrosoftの各種サービスを結ぶ基盤として重要な役割を担っている。

Windows Latestは、Windows 11の品質改善に力を入れ、過度な広告やAI機能を削減することが既存ユーザーの維持につながると指摘している。Windowsそのものから得られる収益だけでなく、Microsoftの各種サービスへユーザーをつなぐ基盤として考えれば、Windowsは今なおMicrosoftにとって重要な存在と言えそうだ。