Microsoftはこのほど、Windows Insider Program向けにWindows 11の最新のExperimentalビルドをリリースした。今回リリースされたのは、バージョン26H1向けのビルド28020.2075と、将来のプラットフォーム向けのビルド29585.1000の2つ。後者は、今後のプリンタードライバーのサポート変更に関する重要なアップデートを含んでいる。

変更点の詳細は、以下のサポートページにまとめられている。

  • Windows 11でプリンタードライバー関連の変更に向けた準備が進められている

    Windows 11でプリンタードライバー関連の変更に向けた準備が進められている

Experimental(26H1)向けの主な変更点

バージョン26H1向けリリースであるビルド28020.2075の主な変更点は以下のとおり。

  • ADLaMキーボードを使用するときの入力の信頼性が向上
  • クリップボードの履歴を開く際のパフォーマンスが向上
  • タイ語、ラオス語、クメール語、ブギス文字のLeelawadee UIフォントファミリーにおいて、字形シーケンス、配置、レンダリング性能などを改善

プリンタドライバー変更に向けた準備が進む

将来のプラットフォーム向けリリースであるビルド29585.1000では、次のような変更が行われている。

  • インターネットプロトコル印刷ドライバー (prnms012) で、新しいハードウェアID(HWID)を追加
  • タッチキーボードで音声入力を使用する際のエクスペリエンスを改善し、より直感的な操作性を実現
  • Administrator Protectionが有効になっている場合の日本語IMEの使用の信頼性が向上
  • 最新のCanaryビルドで発生していた特定のアプリのサインイン状態の永続化に影響する根本的な問題を修正

このうち、新しいHWIDの追加は、Microsoftが進めているプリンタドライバーのサポート変更に対応するためのものだ。

Windows 10 21H2以降では、「Microsoft IPPクラスドライバー」を利用することで、ユーザーがサードパーティ製ドライバーやユーティリティを個別に導入しなくても、Windowsストア経由でプリンタサポートを利用できる仕組みが導入されている。

Microsoftはこれに伴い、従来のv3およびv4 Windowsプリンタドライバーのサービス終了を段階的に進めている。2026年7月1日以降は、プリンタドライバーのランク付けにおいて、Microsoft IPPクラスドライバーが常に優先されるよう変更される予定だ。今回のHWID追加は、その変更に向けた準備の一環とみられる。

Windows 11のExperimentalビルドとは

Windows Insider Programは、Windows 11の将来のアップデートに備えて早い段階で開発中のビルドを試すことができるプログラムである。現在このプログラムでは次の3つのチャネルが用意されている。

  • Experimental - 開発初期の最新機能や変更をいち早く試せるチャネル。ここで実装される新機能は、内容が変更されたり、正式リリースされないこともある
  • Beta - 今後数週間以降にリリース予定の機能を試せるチャネル
  • Release Preview - 正式版ビルドに事前アクセスできるチャネル

Experimentalチャネルは、従来のCanaryチャネルとDevチャネルを1つに統合したものだ。従来との違いとして、設定ページで特定の機能を有効化/無効化できる「Feature Flags」が導入された点が挙げられる。また、このチャネルには最も初期のプレビュービルドを試すことができる「将来のプラットフォーム(Future Platforms)」と呼ばれるビルドも用意されている。

以上を踏まえて、現在のExperimentalチャネルには次の3種類のビルドがある。

  • Experimental - 従来のDevチャネルのビルド26300シリーズ
  • Experimental(26H1) - 従来のCanaryチャネルのビルド28000シリーズ
  • Experimental(将来のプラットフォーム) - 従来のCanaryチャネルのビルド29500シリーズ

今回は、このうちのExperimental(26H1)とExperimental(将来のプラットフォーム)の2つについてのアップデートということになる。