Windows Centralは5月7日(現地時間)、「Windows 11's new Run box is what happens when Microsoft actually cares: Replaces legacy Windows 95-era dialog with something new and better」において、MicrosoftがWindows 11向けの「ファイル名を指定して実行」ダイアログの刷新を本格的に開始したと伝えた。
新しいUIは、WinUI 3ベースで実装しており、Windows 11の標準UIに準じた外観になっている。ダークモード、履歴表示、アプリ用アイコン表示などもサポートしたほか、パフォーマンスも向上した。
「ファイル名を指定して実行」は何が変わった?
新しい「ファイル名を指定して実行」ダイアログはWindows 11標準のFluentデザインを踏襲しており、他のデスクトップUIとマッチした外観になっている。ダークモードにも対応する。従来あった「キャンセル」や「参照」ボタンはなくなっており、コマンド入力と「実行」ボタンだけのシンプルな構成になった。
見た目だけでなく、パフォーマンスが向上しているのも注目ポイントだ。Microsoftによると、新しいダイアログの平均表示時間は94msとなっており、既存のダイアログの103msよりも向上しているという。
その他、これまでに実行したコマンドの履歴表示や、コマンド入力だけでユーザーディレクトリに移動できる新しいナビゲーション機能なども搭載している。
なぜ刷新された? Windows 95時代UIの課題
「ファイル名を指定して実行」ダイアログは、Windows 95の頃から残る歴史の古い機能である。[Win]+[R]ショートカットで表示でき、実行ファイル名を入力してエンターキーを押すだけでプログラムを起動することが可能なため、キーボードから手を離さずに作業したい上級者などに長年利用され続けてきた。
しかしこのダイアログは古いWindows APIで実装されていることから、外観が現在のWindows標準に合っていないという問題があった。Microsoftでは現在、Windowsデスクトップの外観の整合性を高める取り組みを進めているため、「ファイル名を指定して実行」ダイアログの刷新は大きな課題だった。
Microsoftは何を分析して“参照”ボタンを削除した?
Microsoftは、次の公式ブログ記事で、「ファイル名を指定して実行」ダイアログを再構築したプロセスについて詳しく解説している。
これによると、同社は開発段階で既存のダイアログに測定機能を追加し、ユーザーがどの機能を使用し、表示までにどれだけの時間がかかっているのかを詳細に測定したという。その結果、既存のダイアログの表示時間の中央値が103msであることが判明し、この数字を目標として性能改善を行った。
また、「参照」ボタンについては使用率が非常に低く、3500万人のサンプルの中でこのボタンをクリックしたユーザーはわずか0.0038%だったとのこと。これが「参照」ボタンを削除するという決定につながった。
Microsoftは新しいダイアログの初期デザイン案も公開しており、現在のデザインにたどり着くまでの試行錯誤の跡を見ることができる。
新しい「ファイル名を指定して実行」を試す方法
新しい「ファイル名を指定して実行」ダイアログは、Windows Insider Program向けにオプトインとして提供が開始されている。Windows Insider Programに参加している場合、設定アプリの「システム」→「詳細設定」ページの上部にある「実行ダイアログ」のトグルスイッチを「オン」に変更すれば、新しいダイアログを試すことができる。


