Windows Latestは5月8日(現地時間)、「I tested Windows 11's hidden Low Latency Profile, and budget PCs are about to feel premium」において、Windows 11に導入予定の高速化手法「低遅延プロファイル(Low Latency Profile)」の調査結果を伝えた。

同機能は未発表の隠し機能だが、Windows Latestは「最新のWindows Insiderビルドにはすでにコードが存在する」と述べ、実際に試して明らかになったその実力を伝えている。

  • Windows 11に搭載が検討されている「低遅延プロファイル」は、低スペックPCの応答性改善が期待されている 出典:Microsoft

    Windows 11に搭載が検討されている「低遅延プロファイル」は、低スペックPCの応答性改善が期待されている 出典:Microsoft

Windows 11、低スペックPCでも“重さ改善”の可能性

Windows Latestはこの機能を試験するにあたり、意図的に性能を絞った環境を構築している。具体的には、メモリ4GB、デュアルコアの仮想マシン環境を用意し、Windows 11が辛うじて動作するような低スペック環境で検証を行った。

試験内容は単純で、機能を無効にした場合と有効にした場合において、スタートメニューの表示や各種アプリの起動時間を比較している。

Windows Latestが公開した動画では、機能を無効にした環境では、システムがフリーズしたのかと勘違いするほどアプリの起動に時間を要している。一方、機能を有効にすると実機に近い応答性を示しており、低スペック環境でも通常利用可能な操作性を実現していることが確認できる。

高性能PCではここまでの差は体感しにくいとみられるが、古いPCや性能の低いPCでは、快適性を大きく改善できる可能性がある。

「低遅延プロファイル」は何をしているのか

低遅延プロファイルは、アプリ起動時やスタートメニューを開く場面など、一時的に負荷が高まるタイミングでCPUクロックを事前に最大値へ引き上げる機能とされる。

クロックを引き上げる時間は1〜3秒程度と短く、消費電力の増加を抑えながら、動作のもたつきを改善する仕組みだという。

Windows Latestによると、現時点ではユーザーによる細かな調整には対応していない。また、Windows Insider Programに搭載されたコードは初期テスト段階にあり、今後仕様が変更される可能性もあるとしている。

実際どれくらい変わる? 検証で見えた効果

今回の検証では、低遅延プロファイルを有効にした状態で、スタートメニューや一部アプリの応答性が大きく改善したことが報告されている。

特に低スペック環境では、アプリ起動時の“待たされる感覚”が大幅に軽減されており、Windows 11の重さに悩むユーザーには恩恵が大きい可能性がある。

一方で、この機能はすべてのアプリに対して有効になるわけではないようだ。Windows Latestは、設定アプリなど一部アプリでは高速化が確認できなかったとしている。

また、アプリ起動速度の比較はキャッシュの影響を受けやすいが、Windows Latestはその影響を排した状態で検証したものとみられる。

Microsoftは、現状の仕様ではバッテリー寿命への影響は小さいと見込んでおり、明確なデメリットは確認されていない。

リリース時期は未定

低遅延プロファイルは現在も非公開のテスト機能であり、正式リリース時期などは明らかになっていない。 ただし、現時点の検証結果を見る限り、低スペックPCや古いPCにおけるWindows 11の操作性を改善できる可能性を秘めている。対応アプリが広がれば、Windows 11に対するユーザーの印象を変える機能になるかもしれない。