OKIグループでDMS/EMS(設計・生産受託サービス)事業を展開するOKIネクステックは4月21日、AI半導体製造・検査装置メーカー向けに「ベアチップ基板実装サービス」を4月22日より提供開始すると発表した。

ベアチップをはじめとする微小部品やセンサーなどをクリーンルーム内で実装し、実装設計から評価、製品信頼性試験までを一貫提供することで、装置モジュールの小型化と短納期化を支援する。

  • ベアチップ実装サンプル基板

    ベアチップ実装のサンプル基板 (出所:OKI)

AI半導体製造・検査装置で高まる小型・高密度実装ニーズ

AI半導体の高性能化に伴い、半導体製造・検査装置に搭載されるイメージセンサーなどのモジュールにも、限られたスペースで性能を最大化する設計が求められるようになっている。こうしたニーズに対応する小型化を実現する手段の1つとして、まだパッケージ化されていない半導体チップ(ベアチップ/ベアダイ)を直接基板に実装する方法がある。

ただしベアチップは機械的・環境的な保護が施されていないため、取り扱いや実装に高度な技術を要するほか、材料、基板、工法、熱、信頼性などを含めた知識を活用する必要があり、設計を誤ると、歩留まり低下や再設計による開発遅延につながることが課題としてあるほか、産業機器はモジュール含め、少量生産となることが多く、そうした小ロットでも量産品質を担保してくれるDMSやEMSを抱える必要もある。

今回開始するサービスは、同社が30年以上にわたり培ってきた基板実装サービスの経験と、そこで培った知見を生かす形で、試作段階から量産まで対応する点が特徴。また、独自開発のベアチップ実装とモジュールのマザーボード実装に必要となるはんだボール実装を一度のSMT(Surface Mount Technology/表面実装技術)工程で実施する「ベアチップ・はんだボール一括実装技術」を採用することで、工程短縮とリードタイム削減を実現することができるともする。

実装設計から信頼性試験まで一貫支援

また、単なる実装の受託にとどまらず、実装設計、実装評価、製品信頼性試験までを含めて提供することで、小型モジュール製品の信頼性確保を担保し、装置メーカーの開発負荷軽減を可能とするとしており、こうした一貫支援を通じて、低コストかつ短期間での製品化をトータルで支援する体制を提供するとしている。

目標は3年間で売り上げ3億円

なお同社では、少量多品種化が進む装置市場において、DMS/EMSと実装技術を組み合わせた付加価値サービスとして同サービスをAI半導体製造装置・検査装置メーカーを中心に提供していくことで、2028年度までの3年間で売上目標3億円を掲げる。EMS事業での成長を推進しているOKIにとって、今回の取り組みは半導体製造装置・検査メーカーの開発現場により深く入り込み、顧客の課題解決を支援していこうという姿勢を示すものと言えるだろう。