第一三共ヘルスケアは10月15日、独自に開発した肌の透明感評価法「透明感スコア」による研究成果を発表した。

  • 透明感スコアの高い肌と低い肌

    透明感スコアの高い肌と低い肌

「透明感スコア」は、肌画像から得られる「輝度(人の目に入る光の量)」と「黄み(b*値)のばらつき」を説明変数とし、輝度が高く色ムラの少ない肌を“透明感のある肌”と定義。つまり、肌の透明感は、輝度の高さとともに、黄みのばらつき、すなわち肌の色ムラの少なさに大きく関係するという。

そこで本研究では、輝度や色ムラがどのような肌の状態と関連しているのかを明らかにするため、独自に開発した評価方法である「透明感スコア」を中心に、さまざまな肌状態との関連性を調査した。

まず、20~50代の一般女性66名を対象に肌画像を撮影し、「輝度」と「黄み(b*値)のばらつき(標準偏差)」を用いて「透明感スコア」を算出し、4種のキメ評価値との相関を、スピアマンの順位相関係数を用いて解析した。なお、キメ評価値は数値が大きいほど、肌のキメが乱れている状態を示す。

  • キメ評価値と透明感スコアの関係を示した散布図

    キメ評価値と透明感スコアの関係を示した散布図

解析の結果、毛穴の数・粗さ・くぼみ体積・隆起体積のいずれにおいても、「透明感スコア」との間に有意な負の相関(r)が確認された。これは、キメが乱れている肌ほど、「透明感スコア」が低下する傾向があることを示しており、肌の透明感とキメの状態には強い関連性があることが明らかに。

  • 「糖度」または「b*値の標準偏差(b*SD)」との相関関係を示したヒートマップ

    「糖度」または「b*値の標準偏差(b*SD)」との相関関係を示したヒートマップ

前述で「透明感スコア」と肌のキメ評価値との間に有意な相関が確認されたことを受け、その構成要素である「輝度」および「黄み(b*値)のばらつき」とキメ評価値との関連性についても検証を行った。

それぞれの指標と4種のキメ評価値との相関を、スピアマンの順位相関係数を用いて解析した結果、すべての組み合わせにおいて有意な相関が認められ、なかでも、肌の色ムラを示す「b* 値の標準偏差(b* SD)」とキメ評価値との間に、特に高い正の相関が確認された。

この結果から、肌のキメはとりわけ色ムラと強く関連しており、肌の透明感に影響を与える重要な要素であることが示唆された。