パスコは、国産小型衛星事業者の3社と販売店契約を締結。国内外に向け、高頻度で撮影が可能な合成開口レーダー(SAR)衛星の「QPS-SAR」と「StriX」、光学衛星「GRUS」によるデータ提供サービスを開始する。
提供開始する国産小型衛星のデータは以下の通り。
QPS-SAR(SAR衛星)
QPS研究所が運営するQPS-SARは、これまで12号機まで打ち上げられており、傾斜回帰軌道への重点的な投入によって世界中の大都市圏の観測を重視した衛星コンステレーションを構築。展開式の大型パラボラアンテナにより, 高解像度の観測が可能で、災害監視やインフラ管理など多様な分野で活用できるとしている。
StriX(SAR衛星)
Synspectiveが運営するStriX(ストリクス)は、25cmの高解像度モードから最大10,000平方kmを一度に撮像できる3m分解能での画像取得が可能。災害対応やインフラ管理など、多岐にわたる分野で活用されているという。また、傾斜回帰軌道と太陽同期回帰軌道の組み合わせにより、不可視領域を避けた撮像の組み合わせも可能にしている。
GRUS(光学衛星)
アクセルスペースが運営するGRUS(グルース)は、パンクロ(白黒)2.5m、マルチスペクトル5mの分解能を持つ、光学系の衛星コンステレーションシステム。小型ながら最新の光学系・センサーを用いた望遠鏡によって幅55km以上の広範囲の領域を撮影可能で、効率的に地球全体の画像を取得できるという。
パスコは2007年に衛星事業を本格化し、衛星データの販売から分析・解析、サービスの開発・提供までを行っている。現在は稼働10年を超えた「ASNARO-1」衛星の運用と、陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)、先進レーダー衛星「だいち4号」(ALOS-4)のデータ・サービス事業者として、日本の地球観測衛星データの利活用に向けた取り組みに参画。広い観測幅や高分解能の大型衛星に加え、高頻度で撮影できる国産小型衛星を取り扱うことで、今後も顧客のニーズに応じたデータ・サービスを提供していく。
