ExtremeTechは5月20日(現地時間)、「Microsoft Is Testing a Wireless PC-to-PC Transfer Tool for Windows 11」において、MicrosoftがWindows 11でWi-Fi経由でPCのデータを移行できる新機能のテストを開始していると伝えた。これによって、新しいPCを購入した際に、OneDriveや外部デバイスを使わなくても簡単にシステムやデータを移行できるようになる。

Wi-Fi経由で簡単にデータ移行

現在、新しいWindows PCをセットアップして、それまで使っていたPCからデータを移行するには、クラウドストレージのOneDriveや外付けストレージディスクなどでシステムのバックアップ・復元を実施する必要がある。

Windows 7の時代には「Windows Easy Transfer(Windows転送ツール)」と呼ばれる機能があり、ネットワーク経由で設定やファイルをより簡単に移行することが可能だった。しかし現在、Microsoftはバックアップとデータ転送にOneDriveの利用を推進しており、Windows Easy Transferの提供は終了している。

Xユーザーの「@phantomofearth」氏の投稿によると、Microsoftは現在、Windows Easy Transferと似た機能を提供する新しい移行ツールのテストを開始したという。この機能が有効になると、「Windows バックアップ」アプリで「Transfer files to a new PC」というオプションが使えるようになる。そして、ユーザーは同じWi-Fiネットワークに接続された2台のPC間で、ファイル、アプリ、設定、認証情報などを直接転送できるとのこと。

Insider Preview Build 26200.5600およびBuild 26120.3964移行のバージョンで利用可能

新しいデータ移行ツールは、Windows 11 InsiderプログラムのDevチャネルおよびBetaチャネル向けのビルドでテストされている。具体的には、2025年5月12日にリリースされたInsider Preview Build 26200.5600およびBuild 26120.3964移行のバージョンで段階的に利用可能となる。

この新機能は、PCの買い替えや複数台のPCを使用するユーザーにとって、データ移行にかかる手間を大幅に減らすものだ。今後の正式リリースにより、多くのユーザーがストレスなくPCを移行できるようになると期待されている。