シャープは8月26日、製造工場における材料や仕掛品の搬送を自動化し、狭い通路でも通行可能なスリム型スタッカー自動搬送ロボットの受注を開始したことを発表した。

  • 本体イメージと、製造工場における活用イメージ

    (左)本体イメージ、(右)製造工場における活用イメージ (出所:シャープ)

近年、市場や顧客ニーズの多様化に伴う多品種少量生産の流れが加速しており、製造ラインや工程を柔軟に変更できる生産設備の需要が高まり、それに合わせた材料や仕掛品の搬送手法が求められるようになっている。同社が今回、受注を開始したスリム型スタッカー自動搬送ロボットは、従来のベルトコンベアなどの固定設備に代わり、各製造工程間における材料や仕掛品の搬送と受け渡しを自動で行うことを可能とした自動搬送装置。特長として、製造ラインや工程の見直しがあった場合でも、走行経路を変更することで自由に対応できるほか、幅700mm×奥行き1250mm×高さ1900mmというスリムな設計により、幅900mmの狭い通路でも通行することが可能で、搬送物の受け渡しも行うことができる。

また、材料や仕掛品の入った箱は標準で20kg×4個、計80kg同時に積載でき、最大20kg×8個、計160kgまで拡張することが可能で、それぞれの箱を異なる目的地に搬送することができるため、現場の環境や状況に応じて活用できるという。

さらに、各製造装置へ搬送物の受け渡しを行う移載ユニットの本体にはカメラを搭載。得られた映像を元にポジションを高精度に調整することで、安定した受け渡しを可能としているほか、移載ユニットそのものも、搬送する箱の側面をバキュームして保持する吸着式や、アームで持ち上げるフォーク式などにも対応するなど、搬送物に適した方式を選択することができるようになっている。

  • 参考仕様

    参考仕様(出所:シャープ)

なお同ロボットは、9️月10日から13日まで東京ビッグサイトで開催される「国際物流総合展2024」の第一実業ブースにて、デモンストレーションを交えた展示を実施するとしている。