スペースデータは7月12日、新たな宇宙機の開発加速に向け、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の元理事で、国際宇宙ステーション(ISS)日本実験棟「きぼう」などのプロジェクトに携わった長谷川義幸氏がアドバイザーに就任したことを発表した。
人工衛星や宇宙ステーションなどの“宇宙分野の技術”と、AIや3DCG、デジタルツインなどの“デジタル技術”の融合を目指した研究開発を行うスペースデータは、あらゆる産業の宇宙展開が進むことによる産業変革「SX(スペース・トランスフォーメーション)」の推進をミッションに掲げている。
同社は、さまざまな事業者の宇宙事業参入を可能とするオープンプラットフォームとして「宇宙OSプラットフォーム」の構想を進め、宇宙技術とデジタル技術を融合した新たな宇宙機の全体設計および開発に取り組んでいるとする。
そして同社は今般、宇宙機開発を加速させるため、かつてJAXAで理事を務めた長谷川義幸氏をアドバイザーとして迎え入れた。長谷川氏は、1976年の宇宙開発事業団(現・JAXA)入社以来、人工衛星の管制システム開発とその運用に従事。その後、「きぼう」日本実験棟のプロジェクトマネージャーとして米国航空宇宙局(NASA)とのプログラム調整を率い、プロジェクトを成功に導いた。以降もISS無人補給船「こうのとり」や小惑星探査機「はやぶさ2」などのプロジェクトの立ち上げ・実施に貢献し、JAXA理事として有人宇宙ミッション本部と月惑星探査プログラムを統括した経験を持つ。
スペースデータは、宇宙開発における国際的プロジェクトをさまざまな国際機関と連携・調整しながら推進してきた経験を有する長谷川氏の参画により、その助言や協力を基にして、同社が構想する新たな宇宙OSプラットフォームの事業推進や国際協力をさらに加速していくとしている。