台湾のファブレス大手MediaTek(聯発科技)が10月27日に2023年第3四半期(7〜9月期)の決算を発表した。それによると売上高は前年同期比22.6%減、前四半期比12.2%増の1100億NTドルとなったという。

それによると売上高は前年同期比22.6%減、前四半期比12.2%増の1100億NTドル。純利益は前年同期比40.3%減、前四半期比15.9%減の184億NTドルとなったという。中国のスマートフォン(スマホ)メーカーからの需要が低迷したことが大きな要因で、前年同期比では4四半期連続の減収減益となった。

同社による2023年第4四半期(10〜12月期)の売上高予想は、前年同期比11〜17%増の1200億〜1266億NTドルと強気の読みをしている。過剰在庫の消化が進んでいるほか、スマホ向けアプリケーションプロセッサ(AP)の新製品が寄与する見込みだという。現在の同社のスマホ向けAPの主要顧客は小米(シャオミ)やOPPOなど中国のスマホメーカーだが、Huaweiは独自プロセッサの採用を推進する見込みで、Qualcommともども売り込めない状況となっている模様である。

なお、同四半期の売上高に占めるスマホ向けの割合は49%とほぼ半数となっているが、売り上げ規模としては前年同期比31%減となっている。ただし、前四半期比では19%増となっており、同社では第4四半期から2024年にかけてのスマホ需要の回復に期待をかけている。

  • MediaTekの2023年第3四半期のカテゴリ別売上高比率

    MediaTekの2023年第3四半期のカテゴリ別売上高比率と前四半期比および前年同四半期比増減率 (出所:MediaTek)