日本・イギリス・イタリアの3カ国が共同開発を進めている次期戦闘機に搭載するミッションアビオニクスシステムの開発担当企業として、イギリスLeonardo UK、イタリアLeonardoおよびElettoronicaと締結した協業契約に基づき、パートナー企業と共にシステムコンセプトを確立する共同設計を進めている三菱電機は9月13日、今後、さらなる詳細設計を進めていくにあたって、日・英・伊のエンジニアが1か所に集まり、より緊密で効率的な作業環境を構築していくことをパートナー企業間で確認したことを発表した。

共同設計を進めているミッションアビオニクスは、レーダ、電子光学、電子戦分野の最先端技術を結集した高度なシステムで、次期戦闘機に搭載されることが予定されている。2035年までに開発するスケジュールとなっており、その実現のためには各パートナー企業のエンジニアが国境を越えて技術を持ち寄り、集中的に作業を行うことができる環境整備が重要であるとの判断から、今回の効率的な作業環境構築の方向性が打ち出されたという。

この効率的な作業環境を構築することで、各パートナー企業のエンジニアが互いに協力して作業に取り組むとともに、ミッションアビオニクス分野で今後数十年にもおよぶ運用に耐えうる高度なシステム開発を目指すとしているほか、三菱電機では、この開発を通じて、次世代エンジニアの育成にもつなげていきたいともしている。

なお、三菱電機では、次期戦闘機に搭載される高度なミッションアビオニクスシステムを3カ国の企業が協力して開発することは、パイロットの安全性を高めると共に、日本の安全保障や防衛産業基盤の強化にも寄与するものであり、先端技術を駆使して貢献していくとしている。