アリアンスペースは4月5日、欧州宇宙機関(ESA)の木星氷衛星探査機「JUICE(JUpiter ICy moons Explorer)」を、アリアン5ロケット(フライトVA260)を使用して2023年4月13日に打ち上げる予定であることを明らかにした。

「JUICE」は欧州初の木星系へのミッションで、地球スイングバイと金星スイングバイを行い、2031年に木星周回軌道に投入される予定。生命の誕生や太陽系の起源を解明することを目的として、生命体の手がかりが存在する可能性をもつ木星の「エウロパ」、「ガニメデ」、「カリスト」という3つの氷衛星を観測する探査機で、10台の先端科学装置を搭載し、探査機の通信装置と地上の電波望遠鏡システムを使った科学実験も計画されている。

探査機はエアバス・ディフェンス・アンド・スペースが製造を担当。重量は約6トンで、ESAの宇宙科学プログラム「コズミック・ビジョン」における最初の「大型ミッション」に位置づけられている。

なお、打ち上げ場所は南米フランス領ギアナのギアナ宇宙センターで、打ち上げ日時は2023年4月13日(木曜日)午後9時15分(日本時間)を予定。目標軌道は高度1538kmで分離し、地球脱出軌道への投入が予定されており、打ち上げから衛星切り離しまでは27分45秒が計画されている。