米Wolfspeedが2023会計年度第2四半期(10~12月期)の決算概要を発表した。

それによると、売上高は前年同期比25%増の2億1610万ドルで、ガイドラインの下限に留まったという。背景には、SiCウェハに対する需要は引き続き旺盛だが、サプライチェーンの問題により、装置の予備部品の不足からダーラム工場の生産が制限された結果だという。ただし、パワーデバイスについては、前四半期比約48%増と、予想を上回ったとしている。

また、景気後退にともなう5G需要の減退から、RF製品の需要が減少したとしており、その結果、RFデバイスの売上高は予想を下回ったとするほか、2023会計年度下半期も低調に推移する見込みだとしており、連結売上総利益率を低下させる要因となるとしている。前述のとおり、パワーデバイスに対する需要に対応するためのRFデバイス製造拠点を計画どおりに最適化することができなかったためで、今後数年間、同社のRF製品ラインは連結売上総利益率にマイナスの影響を与える可能性があるとしている。

さらに、2023会計年度第3四半期(1~3月期)については、売上高目標を2億1000万ドル~2億3000万ドルとしており、この見通しは、継続する堅調な需要と、パワーデバイスならびに材料の両製品ラインにおける供給能力の向上を反映したものとなるが、RF需要の軟化によて一部相殺されるとしている。

同社のGregg Lowe最高経営責任者は「第2四半期に10億ドルを超えるデザインインを獲得できた。ジャガー・ランドローバーやメルセデスなどの大手自動車メーカーとBorgWarnerやZFなどの自動車Tier-1向けパワーデバイスが急成長している」と自動車関係が好調であるとし、「当社は生産能力を拡大することで、次世代パワーデバイスの大きなチャンスをつかもうとしている。この四半期中、当社は資金調達と製造施設拡張の両方で大きな進歩を遂げた。ノースカロライナ州に新材料工場とデバイスファブを立ち上げたので、生産能力は今後大きく向上する」と、今後の需要にも対応可能な体制の構築を進めていることを強調した。

取締役にキオクシア取締役兼会長執行役員のSmith氏を任命

なお同社は、キオクシアの取締役兼会長執行役員であるStacy J. Smith氏を取締役に選任したことも発表した。同氏は現在、AutodeskのNon-Executive Chair of the Boardでもある。

WolfspeedのDarren Jackson取締役会長は、「テクノロジーおよび半導体業界での豊富な経験を持つSmith氏は、e-モビリティ、産業、再生可能エネルギー市場におけるSiCパワーデバイスの需要急増を追い風としているWolfspeedにとって貴重な存在となるだろう。彼の経験と知識に期待している」と述べている。

同氏は、キオクシア取締役兼会長執行役員就任前は、Intelに30年間勤務し、営業・製造・オペレーション部門のグループ社長、最高財務責任者、最高情報責任者、ヨーロッパ・中東・アフリカ地域の責任者など、さまざまな役職を歴任しており、そうした財務や経営などの管理職経験から、グローバル企業の経営要件に関する見識を深め、Wolfspeedの取締役に必要な能力を身につけたとしている。