レノボはこのほど、パンデミックの影響やDXで多忙になる企業CIOがどのような現状認識を持っているかを明らかにするために実施した国際調査の結果を発表した。

この国際調査は、DXの実用化に伴う責任の大きさやパンデミックによって浮き彫りとなったICTシステムの重要性、さらにはセキュリティ対策、システム更新といった旧来の業務に忙殺されるなか、こうした課題に対しCIO自身がどのような現状認識を持っているかを明らかにし、レノボが提案する「Everything-as-a-Service」の有用性について確認するため、ブラジル、中国、日本、シンガポール、英国、米国合計500人以上のCIO(総従業員数250人以上の企業や組織のCIO)を対象に実施したもの。調査期間は2021年12月6日~21日。

その結果、CIOの10人に9人が、様々な分野のデジタル化が進んだことにより、ICT管理以外でCIOの役割と責任が拡大したと回答。データ分析・事業報告(56%が役割が増したと回答)、持続可能性・ESG(45%)、DE&I(42%)、人事・人材獲得(39%)、販売・マーケティング(32%)が上位となった。

回答者の82%が、AIや自動化ツールの拡大、リモートワークとそれを前提とした遠隔地での人材獲得などにより、2年前と比べてCIOの解決すべき課題が大きくなっていると回答している。最も解決が困難であると感じている課題の上位は、データプライバシー/セキュリティー対策(66%)、サイバーセキュリティー/ランサムウエア対策(66%)、技術の進歩への対応(65%)、断片化したITベンダーエコシステムの管理(61%)、新たな技術の採用・導入(60%)となっている。

CIOは向こう5年間で、組織のアジリティの向上(60%)、企業のシステムと業務のセキュリティー確保(52%)、技術の構成・導入・保守の簡素化(50%)、コストの最適化(43%)など、多種多様な問題解決をベンダーに依拠すると予想し、CIOの10人に8人が自社のシステムがベンダーソリューションと効果的に統合されており、全体的な生産性が向上していると回答した。

また、最初からやり直す機会があれば、過半数のCIO(57%)は自社の現在のシステムの半分以上を入れ替えると回答している。63%の企業が自社システムの中で、デバイス・アズ・ア・サービスを前年より多く利用。ビジネスモデルの変化に伴い、ほぼすべてのCIO(92%)が今後2年間に新たなアズ・ア・サービスの追加を必ず、または恐らく検討するだろうと回答している。