Armは2月8日(英国時間)、サイモン・シガース氏の最高経営責任者(CEO)および取締役会メンバーの退任、ならびに新たなCEOおよび取締役会メンバーとしてレネ・ハース氏を任命したことを発表した。退任したサイモン・シガース氏は、当面の間、Armの顧問としてリーダーシップの移行をサポートする予定だという。

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    Armの新CEOに就任したレネ・ハース氏 (提供:Arm)

ハース氏は、2013年に同社に入社。2017年より同社のIPプロダクトグループ(IPG)のプレジデントを務めており、ソフトウェア開発者エコシステムの構築、インフラストラクチャやオートモーティブなどの成長市場向け製品への投資拡大などを進めてきた。また、この間、Alibaba、Ampere、AWS、Bosch、デンソー、Mobileye、TelechipsなどのArmエコシステムへの新規参入が実現したともしている。同社入社以前は、NVIDIAで7年間在籍し、コンピューティング製品事業担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーを務めるなど、アプリケーション・マネジメント、アプリケーション・エンジニアリング、およびプロダクト・エンジニアリングの職務を歴任してきた。

ハース氏はCEO就任にあたって、「Armが市場で強みを発揮できる機会がかつてないほど大きくなった今、世界で最も影響力のあるテクノロジー企業を率いることを光栄に思います。業界で最も広範なコンピューティング・アーキテクチャのイノベーターとして、Armはスマートフォン革命の中核となる技術を提供し、世界中の人々の生活を変えました。現在、私たちはAI、クラウド、IoT、オートモーティブ、メタバースといった多様な需要に対応できる独自の立ち位置を確立しています。そして不確実性をはらんだ過去数ヶ月を経て、私たちは成長戦略に移行し、再び世界中の人々の生活を変えていくための新たなエネルギーに満ち溢れています」とコメントしている。

なお、同社では、新CEOの指揮の下、IPOへの準備に向け、新たな成長戦略を加速させていくとしている。